はじめに

さあ、第9回の講座の内容にまいりましょう。ここまで歩んできたあなたは、もうずいぶんと「デザインシンキング」という地図の輪郭が見えてきたのではないかしら。今回はいよいよ「手を動かす」ステップ、試作品づくりのお話ですわ。頭の中にあるアイデアを、初めて「形」にする瞬間——それはまるで、霧の中に小さな灯りが灯るような、とても胸の躍る体験ですのよ。どうぞ肩の力を抜いて、一緒に楽しみながら進んでまいりましょう。

サマリ

試作品(プロトタイプ)とは、アイデアを紙や段ボール、簡単な絵などで「とりあえず形にしたもの」のことです。完成品を目指す必要はなく、素早く安く作ることが大切です。試作品を作ることで、頭の中だけではわからなかった問題点や改善点が見えてきます。「作って、見せて、直す」のくり返しがデザインシンキングの核心です。

詳細

試作品って、そもそも何?

試作品とは、英語で「プロトタイプ」と呼ばれるものです。でも難しく考えなくて大丈夫です。

要するに、「アイデアをとりあえず目に見える形にしたもの」のことです。

たとえば、新しいアプリを考えているなら、紙に画面のイメージを手描きするだけでも立派な試作品です。新しいサービスの流れを考えているなら、付箋を並べて「こんな順番でお客さんが動く」と見せるだけでもOKです。

大切なのは「完璧に作ること」ではなく、「とにかく形にすること」なのです。

なぜ試作品を作るの?

頭の中でどれだけ考えても、実際に形にしてみると「あれ、思ってたのと違う」ということがよく起きます。

たとえば、家具の配置を頭の中でシミュレーションしても、実際に動かしてみたら「ここ狭い!」と気づくことがありますよね。試作品づくりも、それと同じです。

形にすることで、自分では気づけなかった問題点が見えてきます。また、チームの仲間や使う人に見せることで、具体的な意見をもらいやすくなります。「言葉で説明する」よりも「見せる」ほうが、ずっと早く伝わるのです。

試作品は「速く・安く・ざっくり」でいい

試作品づくりで最もよくある失敗は、「完成度を上げようとしすぎること」です。

時間をかけて丁寧に作ったものほど、「せっかく作ったから」と捨てにくくなります。でもデザインシンキングでは、試作品は何度も作り直すものです。

だから最初は「ざっくりで十分」なのです。段ボール、コピー用紙、付箋、スケッチ——どれでもOKです。大切なのは、短時間で作れて、気軽に「直せる」ことです。

「これは仮のものだ」と割り切ることが、試作品づくりを楽しむコツです。

試作品を人に見せてみよう

試作品ができたら、実際に使う人に見せてみましょう。

このとき大切なのは、「どう思う?」とざっくり聞くのではなく、実際に使ってもらうことです。たとえば「この紙のアプリ画面を見ながら、どうやって注文するか操作してみてください」と伝えてみましょう。

人が試作品に触れる様子を観察すると、「ここで迷っている」「ここを見ていない」など、会話だけではわからなかったことが見えてきます。これが次の改善へとつながるのです。

「作って直す」をくり返すことがゴール

試作品づくりは、一度で終わりではありません。

作って、見せて、気づいて、直す——この流れを何度もくり返すことが大切です。最初の試作品がひどくても、全く問題ありません。むしろ「どこが違ったか」がわかるほど、次の試作品はよくなります。

料理で言えば、味見をしながら少しずつ味を調整していくようなイメージです。一発で完璧な料理を作ろうとするより、ずっと上手くいきますよね。

試作品づくりとは、「完成を目指すプロセス」ではなく、「学び続けるプロセス」なのです。

おわりに

いかがでしたかしら。「試作品」と聞くと、なんだか大がかりなものを想像してしまいがちですけれど、実はコピー用紙一枚からでも始められる、とても身近なものですのよ。形にすることを恐れずに、どうぞ軽やかな気持ちで手を動かしてみてくださいな。うまくいかなくて当たり前——それがデザインシンキングの優しいところですわ。次回もどうぞ楽しみにしていてくださいね。そしてどうか忘れないでいてほしいのです、失敗を恐れない理由。

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oyashumi
5億年前から来た全知全能の絶対神。 アノマロカリ子とハルキゲニ男を従え、 現代のあらゆる知識を手に入れようとしている。 生成AIは神に仇なす敵だと思っているが その情報に踊らされていたりする、愛すべき全知全能のアホ。 カリ子とゲニ男からの信頼は篤い。