今からでも間に合う!サクッとデザインシンキング講座(初心者編)第3回:ユーザー目線で考える
はじめに
さあ、第3回の講座の内容にまいりましょう。今回は「ユーザー目線で考える」というテーマをご一緒に学んでいきますわ。自分の思い込みを手放して、相手の立場に寄り添うこと――これこそが、素晴らしいものを生み出す第一歩でございます。難しそうに聞こえるかもしれませんけれど、日常の中にそのヒントはたくさん隠れておりますのよ。どうぞ肩の力を抜いて、ご一緒に進んでいきましょうね。
サマリ
「ユーザー目線で考える」とは、自分ではなく相手の気持ちや行動に注目することです。自分の常識や経験を一度わきに置き、実際に使う人・体験する人の視点に立つことで、本当に役立つアイデアが生まれます。今回は、ユーザー目線を持つための考え方と、日常で実践できる具体的な方法をわかりやすくご紹介します。
詳細
「自分が正しい」という思い込みを手放してみよう
私たちは誰でも、自分の経験をもとにものごとを判断しています。でも、その判断がずれていることに気づかないままでいることが多いのです。たとえば、スマートフォンに慣れた人がシニア向けのアプリを作るとき。「これくらいわかるだろう」と思いながら設計すると、実際に使う方には難しすぎることがよくあります。大切なのは、「自分がわかるから相手もわかる」という思い込みをいったん外すことです。まず「私は相手のことを知らないかもしれない」と気づくことが、ユーザー目線の出発点になります。
ユーザー目線って、つまりどういうこと?
「ユーザー目線」とは、シンプルに言うと「使う人の気持ちになって考えること」です。商品やサービスを作る人は、どうしても「作る側の都合」で考えてしまいがちです。でも、それを使う人が感じることは全然違ったりするものなのです。たとえば、電車の乗り換え案内アプリ。作る側は「情報が多いほど便利だ」と思っていても、使う側には「情報が多すぎて見づらい」と感じることもあります。使う人にとっての「便利」と、作る人にとっての「便利」はイコールではない――この気づきがとても重要です。
「観察する」ことが最強の武器になる
ユーザー目線を身につける一番の方法は、「実際に相手を観察すること」です。アンケートで聞くだけでは見えてこないことが、観察するとよく見えてきます。なぜかというと、人は自分の行動や気持ちを正確に言葉にできないことが多いからです。たとえばスーパーでの買い物。「何を重視しますか?」と聞くと「価格」と答える人でも、実際の行動を見ると「見た目がきれいなものを選んでいる」ということはよくあります。言葉ではなく、行動を見ること。それが相手の本音に近づく一番の近道です。
日常でできる「ユーザー目線」練習法
特別なスキルがなくても、今日からできる練習があります。まず、身近なサービスや道具を「初めて使う人の目線」で眺めてみることです。たとえば、自分の職場の入口。初めて来た人は迷わず入れるでしょうか。エレベーターのボタンはわかりやすいでしょうか。次に、家族や友人が何かに困っているとき、すぐに解決策を提案せず「なぜ困っているのか」をじっくり観察してみましょう。この「すぐに答えを出さずに観察する」習慣が、ユーザー目線を育てていきます。小さな積み重ねが、大きな気づきにつながるのです。
「共感」がアイデアの土台になる
ユーザー目線のもう一つの核心は「共感」です。共感とは、相手の気持ちを「わかったつもり」になることではありません。相手の立場に立って、「そう感じるんだな」と受け止めることです。たとえば、育児中のお母さんが「ベビーカーで電車に乗るのが怖い」と感じているとします。「仕方ない」と流すのではなく、「どんな場面で怖いのか」「何があれば安心できるのか」を一緒に考える姿勢が共感です。この共感があってはじめて、本当に役立つアイデアが生まれてきます。共感は「やさしさ」ではなく「問題を解くための力」なのです。
おわりに
今回は「ユーザー目線で考える」ということを、一緒に学んでまいりましたわ。自分の思い込みを手放し、相手の行動や気持ちにそっと寄り添うこと――それは、特別な才能ではなく、誰にでも育てられる力でございます。焦らず、日々の暮らしの中でちょっとだけ「あの人はどう感じているかしら」と思いをめぐらせてみてくださいな。その小さな積み重ねが、やがて大きな変化を生んでいくものでございますよ。デザインシンキングの美しさは、まさに観察することの大切さにあるのでございます。
