今からでも間に合う!サクッとデザインシンキング講座(初心者編)第3回:ユーザー目線で考える
はじめに
さあ、第3回の講座の内容にまいりましょう。今回は、デザインシンキングの中でもとりわけ大切な「ユーザー目線で考える」というテーマをお届けします。あなたの身のまわりにある「なんだか使いにくいな」「もう少し工夫してほしいな」という場面、きっと思い当たることがございますでしょう。そのひとつひとつが、じつはとても重要なヒントなのですよ。今日も一緒に、楽しく学んでまいりましょう。
サマリ
今回のテーマは「ユーザー目線で考える」です。良いものづくりの秘訣は、作る側ではなく使う側の気持ちに寄り添うこと。「自分だったらどう感じるか」を想像するだけで、アイデアの質がぐっと変わります。まずは身近な例を通して、ユーザー目線の大切さを一緒に感じてみましょう。
詳細
「作る側の目線」と「使う側の目線」はこんなに違う
たとえば、あなたが誰かのために手料理をふるまったとします。一生懸命作ったのに、「ちょっと辛くて食べにくかった」と言われたことはないでしょうか。作る側は「おいしいはず」と思っていても、食べる側の感想は違うことがあります。これが、「作る側の目線」と「使う側の目線」のズレです。
デザインシンキングでは、このズレをなくすことをとても大切にしています。どれだけ情熱を込めて作っても、使う人に合っていなければ意味がありません。まず「誰のために作るのか」を意識することが、すべての出発点になります。
「ユーザー」って、いったい誰のこと?
「ユーザー」とは、あなたが作ったものやサービスを実際に使う人のことです。難しく聞こえますが、要するに「お客さん」や「相手」のことだと思っていただければ大丈夫です。
仕事の場面でいえば、社内の資料を読む同僚もユーザーですし、商品を買ってくれるお客さまもユーザーです。日常でいえば、夕食を食べる家族だってユーザーになります。「誰かのために何かをする」場面では、必ずユーザーが存在しているのです。
ユーザー目線で考えるとは、どういうこと?
ユーザー目線で考えるとは、「自分がどうしたいか」ではなく「相手がどう感じるか」を中心に置くことです。少し難しそうに聞こえますが、コツはシンプルです。
たとえば、新しいシャンプーのボトルをデザインするとしましょう。作る側は「おしゃれなデザインにしたい」と思うかもしれません。でも、使う側は「お風呂の中で滑らずに持てるか」「目を閉じていても操作できるか」を気にしているかもしれません。このように、相手の立場に立って「どんな場面で、どんな気持ちで使うのか」を想像することが、ユーザー目線の第一歩です。
「自分ごと」にするための魔法の質問
ユーザー目線で考えるのが難しいと感じたら、魔法の質問を使ってみてください。それは、「もし自分がこれを使うとしたら?」という問いかけです。
この質問を習慣にするだけで、見え方がぐっと変わります。たとえば、案内のポスターを作るとき。「もし自分がこのポスターを初めて見たら、すぐに意味がわかるか?」と問いかけてみましょう。するとふと「文字が小さいかもしれない」「どこに連絡すればいいかわからない」といった気づきが生まれます。この小さな気づきの積み重ねが、相手にとって本当に使いやすいものを生み出す力になります。
「決めつけ」に気をつけましょう
ユーザー目線を持とうとするとき、一番やってしまいがちなミスがあります。それは「きっとこう感じるだろう」と勝手に決めつけてしまうことです。
たとえば、「若い人はスマートフォンが得意なはず」と思い込んで、説明を省いてしまったとします。でも実際には、操作に不慣れな方もいるかもしれません。思い込みで判断すると、大切なユーザーのことを見落としてしまいます。「本当にそうかな?」と一度立ち止まる習慣が、ユーザー目線をより深めてくれます。
おわりに
「ユーザー目線で考える」とは、けっして難しいことではありません。ただ、相手のことを丁寧に想像すること、それだけでよいのです。あなたの中にすでにその力は宿っておりますよ。少しずつ練習を重ねれば、自然と身についてまいります。次回の第4回では、「観察することの大切さ」をテーマにお届けします。ユーザー目線をさらに磨く、とても大切なお話ですので、どうぞお楽しみに。
