2026年05月31日の株式市場動向まとめ
サマリ
日本株はAI・半導体関連銘柄の好調により高値圏で推移。日経平均株価は6万円台まで上昇し、年末見通しは6万3000円へ上方修正されました。米国株も企業業績の堅調さを背景に底堅く推移。両市場とも半導体メモリー価格の急騰とAI需要拡大が相場を支えています。
詳細
日本株の動き
日本株は5月も堅調な上昇が続いています。日経平均株価は高値6万円台まで達し、特にAI・半導体関連銘柄が買われ続けています。この背景には、世界的な半導体メモリー価格の急騰があります。2025年末から2026年初にかけて、半導体メモリー(DRAMやNAND)の価格が4倍近くまで上昇し、業績見通しの大幅な上方修正につながっています。
野村證券の最新見通しでは、日経平均株価の2026年末目標を6万3000円に上方修正しました。これは、4月・5月の相場でAI関連の限定的な銘柄が牽引したものの、今後はより広範な銘柄への広がりを見込んでいるためです。TOPIX(東証株価指数)は2026年末に4000ポイントを目指しており、TOPIXの追い上げに注目が集まっています。
注目セクターはAI・半導体・防衛・ロボット関連の電機・機械です。半導体関連では、フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)が3月末から4月22日までに38.7%も上昇しており、日本株のAI・半導体銘柄もこれに連動して買われています。海外投資家の売買シェアが68%に達し、米国相場の上昇が直接的に日本株を押し上げています。
米国株の動き
米国株も5月を通じて底堅く推移しています。S&P500は5月中の企業決算が好調で、第1四半期決算を発表した企業のうち84%がEPS(1株当たり利益)でポジティブサプライズとなりました。過去10年の平均76%を上回る水準です。
JPモルガン・チェースは年末のS&P500目標を7600ポイント(前水準比5.4%高)へ引き上げています。企業業績の堅調さと、テクノロジー・AI分野の見通し改善が相場を支える要因と判断しています。2026年1~3月期のGDP成長率は前期比年率2.0%増と底堅く、設備投資が10.4%増と大きな伸びを記録しています。
一方、ガソリン高による家計負担増加が懸念されており、個人消費は若干の鈍化傾向を示しています。FRBは利下げペースを控え目にしており、2026年12月時点での政策金利維持確率は85%との見方もあります。
今後の展望
両市場の今後は、AI・半導体産業の持続性が最大のカギを握ります。メモリー需要がデータセンター投資の急拡大で支えられていますが、供給が追いつき始めると価格上昇が緩和される可能性があります。
日本株は企業業績改善により「流動性相場」から「業績相場」への移行が進むと予想されます。2026年度は営業利益が前年比14.6%増、純利益が15.0%増と大幅な増益が見込まれており、現在の株価上昇には業績面での正当性があります。
注視すべき点として、中東情勢による原油高が継続すれば、インフレが再び意識され、各中央銀行の金融政策スタンスが変わる可能性があります。また、2026年は米国で中間選挙が予定されており、政治リスクも市場変動要因となります。バリュエーション面ではS&P500のPERが22倍台と高水準にあり、利益確定売りが入りやすい局面も想定されるため、押し目での買い場を冷静に見極める戦略が重要です。
