2026年07月21日の株式市場動向まとめ
サマリ
世界の株式市場は調整局面を迎えています。日本株は7月17日に日経平均が4.03%の大幅下落で64,141円となり、米国ではAI・半導体関連株の売却が加速。中東情勢の緊迫化とAI投機マネーの逆流が、市場全体に不安定性をもたらしています。一方、長期的には経済基調は堅調で、下値は限定的との見方もあります。
詳細
日本株の現状と課題
日本株は大きな調整局面にあります。7月17日の日経平均株価は前日比2,694円(4.03%)安の64,141円で取引を終えました。特に注目すべきは、6月25日の年初来高値72,832円からの下落率が10%を超えたことです。これは「調整局面入り」の目安とされる水準です。
売り圧力の中心はAI・半導体関連株です。キオクシアやソフトバンクグループ、アドバンテスト、東京エレクトロンといった主要銘柄が軒並み大幅安となっています。米国市場での半導体株売買が日本市場に波及した形です。
背景には複数の要因があります。まず、中東情勢の緊迫化がリスク回避姿勢を強めています。次に、過熱していた投機マネーが一気に逆流しています。さらに、AI関連の過度な期待値が調整されている側面もあります。
ただし、悲観的だけではありません。野村證券の見通しでは、日経平均株価は2026年末に63,000円を目指す予想です。上振れシナリオでは70,500円を見込んでいます。AI・半導体需要の底堅さと国内消費回復への期待が、下値を支える要因になると考えられます。
米国株の展望と動き
米国市場も調整局面にありますが、基本的には上昇基調が維持されると見る専門家が多いです。ナスダック総合指数が下落圧力を受ける中、S&P500もAI関連株の売りで押さえられています。
しかし、楽観的な見方も根強いです。2026年のS&P500見通しは7,500~7,700ポイント程度との予想が多く、現在の水準(7,100ポイント前後)から上昇が期待されています。
支援材料として、企業収益の2桁増益予想、年央以降の利下げ見通し、旺盛な自社株買いなどが挙げられます。名目経済成長率が名目金利を上回る環境(G>R環境)が続くことも、株価を支える要因になるでしょう。
今後は中東情勢の動向に加え、AI技術の開発競争の中での需要の行方が焦点になります。中国のムーンショットAIが低価格の高性能モデルを開発したとの報道も、市場心理に影響を与えています。
今後の展望
市場は短期的には不安定でも、中期的には回復軌道に戻ると考えられます。中東情勢が落ち着けば、リスク回避姿勢は和らぎやすいでしょう。
日本株については、NT倍率(日経平均株価÷TOPIX)の高さが調整を促していますが、ファンダメンタルズ面からは緩やかな低下が見込まれています。バリュー株や配当株への資金シフトも起きており、より広範な市場参加が期待できます。
グローバル金利上昇局面を前提に、金融・保険・資本財などバリュエーションが割安なセクターへの投資シフトが相対的に優位になりやすい地合いです。投資家にとっては、パニック売りを避けて、長期的な視点で企業の業績回復を信じることが重要です。
AI・半導体需要の持続性に対する投資家の警戒感が緩めば、再び成長株が主役に戻る可能性も高いです。市場の底堅さと回復力を信じて、投資判断をしていく必要がある局面です。
