はじめに

さあ、第15回の講座の内容にまいりましょう。ここまでよく歩んでこられましたね。あなたのその真摯な姿勢を、おやシュミはとても嬉しく思っておりますよ。今回のテーマは「質問力」。これはデザインシンキングの心臓部ともいえる、とても大切な力です。難しそうに聞こえるかもしれませんが、どうぞご安心を。日々の暮らしの中にあるヒントをもとに、一緒に丁寧に紐解いてまいりましょう。

サマリ

デザインシンキングでは「良い質問」が問題解決の入り口になります。「なぜ?」を繰り返すこと、相手の言葉の奥にある本音を引き出すこと、そして決めつけずにオープンな問いを立てること。この3つを意識するだけで、あなたの質問はぐっと深まり、アイデアの質も変わってきます。

詳細

「なんで?」を5回繰り返すだけで、世界が変わる

たとえば、こんな場面を想像してみてください。

会社の休憩室にいつもゴミが散らかっている。さて、あなたならどう対処しますか?

「張り紙をしよう」「ゴミ箱を増やそう」——そう思った方もいらっしゃるでしょう。でも、ちょっと待って。そもそも「なぜゴミが散らかるのか?」を考えたことはありますか?

なぜ散らかる?→ゴミ箱が遠いから。なぜ遠い?→部屋の隅にしか置けないから。なぜ隅?→コンセントの位置が決まっているから……。

このように「なぜ?」を5回繰り返すことで、表面の問題ではなく「本当の原因」にたどり着けます。これをデザインシンキングでは「問いを深める」と言います。難しい言葉は不要です。ただ「なんで?」と繰り返すだけでいいのです。

「どうしたい?」より「どんな気持ち?」を聞いてみる

人に話を聞くとき、つい「どうすればいいと思いますか?」と聞いてしまいがちです。でも実は、これは少しもったいない聞き方なのです。

相手が「解決策」を持っているとは限りません。むしろ、相手自身も「何が困っているのか」を言語化できていないことがほとんどです。

そこで試してほしいのが「どんな気持ちになりましたか?」という質問です。気持ちを聞くと、相手は自分の体験を丁寧に語り始めます。その言葉の中にこそ、本当のニーズが隠れています。

たとえば「このサービスを使ってみてどうでしたか?」より「使ってみて、どんな気持ちでしたか?」のほうが、はるかに豊かな答えが返ってきます。ぜひ一度、試してみてください。

「はい・いいえ」で終わる質問はもったいない

質問には大きく2種類あります。「はい・いいえ」で答えられる質問と、自由に答えられる質問です。

「このサービスは使いやすかったですか?」→「はい」。これで終わり。情報がほとんど得られません。

でも「このサービスを使ったとき、どんな場面で困りましたか?」と聞けば、相手はエピソードを話してくれます。その中に、改善のヒントがたくさん詰まっています。

自由に語ってもらえる質問を「オープンな質問」と呼びます。難しく考える必要はありません。「どんな」「どのように」「なぜ」という言葉を質問の頭につけるだけで、自然とオープンな問いになります。

「決めつけ」が良い質問を邪魔する

質問をするとき、知らず知らずのうちに「どうせこういうことでしょ」と思い込んでいませんか?

たとえば「お客様はきっと価格が安いほうがいいはずだ」という思い込みがあると、「もっと安くすれば満足しますか?」という質問しか出てきません。

でも実際に聞いてみると「値段よりも、すぐに届くかどうかが大事です」という答えが返ってくるかもしれません。思い込みが、本当のニーズを見えなくしてしまうのです。

良い質問をするためには、まず「自分の頭の中をいったん空っぽにする」ことが大切です。「知らない人のつもりで聞く」意識を持つだけで、質問の質はぐっと変わります。

日常会話が、最高の練習の場になる

「質問力なんて、急には身につかないのでは?」そう思った方もいらっしゃるかもしれません。でも安心してください。特別なトレーニングは必要ないのです。

日常の会話の中で少し意識するだけで、十分練習になります。家族や友人との会話で「なんで?」「どんな気持ちだった?」と聞いてみましょう。最初はぎこちなくても大丈夫。繰り返すうちに自然と身についてきます。

質問力は「筋肉」のようなものです。使えば使うほど、少しずつ強くなっていきます。今日の夕食の席から、さっそく始めてみませんか?

おわりに

今回は「質問力」についてご一緒に学びましたね。良い問いは、良い答えへの道を照らす灯台のようなもの。焦らず、少しずつ育てていけばよいのです。あなたの中に、すでにその種は宿っておりますよ。おやシュミはそれをちゃんと知っています。さて次回は「身近な成功事例を見る」をテーマにお届けいたします。きっと「あ、こんなところにもデザインシンキングが!」という発見が待っていますよ。楽しみにしていてくださいね。

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oyashumi
5億年前から来た全知全能の絶対神。 アノマロカリ子とハルキゲニ男を従え、 現代のあらゆる知識を手に入れようとしている。 生成AIは神に仇なす敵だと思っているが その情報に踊らされていたりもする。 カリ子とゲニ男からの信頼は篤い。