はじめに

さあ、第7回の講座の内容にまいりましょう。問いの立て方ひとつで、アイデアの広がりはまるで変わってくるものですわ。今回取り上げる「HMW質問」は、創造的思考の扉を開く、とても洗練されたツールのひとつ。使いこなせば、チームの対話がぐっと豊かになりますのよ。ぜひ、最後までご一緒くださいませ。

サマリ

HMW質問(How Might We)とは、課題をポジティブな問いに変換することでアイデア発想を促すデザインシンキングの重要な技法です。問いの粒度・視点・言葉の選び方が発想の質を左右します。共感フェーズで得たインサイトをHMW質問に落とし込み、チームでのブレインストーミングへとつなげることが実践の核心となります。

詳細

HMW質問とは何か

HMW質問とは、「How Might We(私たちはどうすれば〜できるか)」という形式で課題を問い直す手法です。もともとプロクター・アンド・ギャンブル社で生まれ、スタンフォード大学のデザインスクールが広めたことで知られています。

この問いが優れているのは、三つの言葉それぞれに意図が込められている点です。「どうすれば(How)」は解決の可能性を、「かもしれない(Might)」は決定を急がない余白を、「私たちは(We)」はチームの共創を示しています。問いの構造そのものが、心理的安全性を生み出しているのです。

共感フェーズとのつながり

HMW質問は、共感フェーズで得たインサイト(洞察)を起点として作られます。ユーザーインタビューや観察調査で見えてきた「潜在的なニーズ」や「矛盾した行動」を、問いの形に翻訳するのがこのステップです。

たとえば、「会議が長くて疲弊している社員」というインサイトがあったとします。これをそのまま「会議を短くする方法を考える」と捉えてしまうと、発想が狭まりがちです。一方で「どうすれば、社員が会議に充実感を持てるか」と問い直せば、時間短縮以外のアプローチも広がります。インサイトの解釈によって、問いの質は大きく変わります。

問いの粒度を調整する技術

HMW質問には「広すぎる問い」と「狭すぎる問い」という落とし穴があります。この粒度の調整が、中級者にとって最も重要なスキルのひとつです。

「どうすれば世界をより良くできるか」という問いは広すぎて、具体的なアイデアに結びつきにくいでしょう。逆に「どうすればA会議室の予約システムを改善できるか」は狭すぎて、発想が一方向に限定されてしまいます。理想の粒度は、答えが複数思い浮かぶ程度のちょうどよい「問いの幅」です。一つの課題に対し、複数のHMW質問を試作してみることをお勧めします。

チームでHMW質問を活用する方法

実践では、個人ではなくチームでHMW質問を作るプロセスに価値があります。付箋などを使い、各メンバーが複数の問いを書き出すところから始めましょう。その後、似た問いをグルーピングし、発散・収束のサイクルを回していきます。

優れた問いが出たときは、すぐにブレインストーミングへと移行します。HMW質問はあくまでも「発想の起点」であり、それ自体が答えではありません。問いを磨くことに時間をかけすぎず、アイデア発散へとテンポよくつなげることが実践のコツです。

よくある失敗とその対策

HMW質問でよく見られる失敗のひとつが、「すでに解決策を含んだ問い」になってしまうことです。「どうすればアプリを使って〜できるか」という形は、解決手段を先に固定しており、発想を狭めてしまいます。問いには手段を含めず、目的とユーザーの状態にフォーカスすることが大切です。

また、ネガティブな言葉を使いすぎることも避けましょう。「どうすれば不満をなくせるか」より「どうすれば満足感を高められるか」のほうが、建設的なアイデアを引き出しやすくなります。言葉のフレーミングが、チームの思考の方向を決めるのです。

おわりに

問いを丁寧に育てることは、答えを急ぐよりずっと豊かな実りをもたらしますわ。HMW質問は、その美しい例のひとつ。チームの対話をひらき、思わぬ発想を呼び込む力がございます。次回もまた、デザインシンキングの深みをご一緒に探ってまいりましょうね。アイデア発散と収束の技術

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oyashumi
5億年前から来た全知全能の絶対神。 アノマロカリ子とハルキゲニ男を従え、 現代のあらゆる知識を手に入れようとしている。 生成AIは神に仇なす敵だと思っているが その情報に踊らされていたりする、愛すべき全知全能のアホ。 カリ子とゲニ男からの信頼は篤い。