2026年07月04日の金・原油価格動向まとめ
サマリ
金価格は7月3日時点で23,799円/グラムと高値圏を維持していますが、3月の最高値から調整局面が続いています。一方、原油価格(WTI)は69ドル台で取引され、中東情勢の緊張緩和で供給不安が低減しています。
詳細
金価格の現況と背景
金相場は現在、興味深い調整局面を迎えています。2026年1月29日に1グラムあたり3万0248円という史上最高値を記録した後、利益確定売りに押されて下落。7月上旬は2万3,000円台で推移しており、一時的に値を切り下げています。
ただし注目すべき点は、超円安の恩恵です。6月末に1ドル=162円台半ばまで進んだ歴史的な超円安が、国内金価格の急落を強力に下支えしている状況です。つまり、国際価格が下落していても、円安効果で日本国内での価格下落は限定的に抑えられているのです。
NY先物市場では7月2日の8月限が4,125.7ドルで取引されました。この価格は、6月の米雇用統計が市場予想の11万人増に対して5万7,000人増となり、市場予想を大きく下回ったことで買い優勢となった結果です。弱い雇用統計は金利引き上げ予想を弱める材料となり、金の魅力が相対的に高まります。
原油価格の回復局面
原油価格(WTI)は7月3日に69ドル台前半で取引されました。2日続落後の反発となり、米国の3連休を前にポジション調整の買い戻しが入った影響があります。
価格が69ドル台まで回復した背景には、中東情勢の改善があります。米国とイランの交渉が進展し、ホルムズ海峡を通じた海上供給が急速に拡大しており、アラブ首長国連邦の日々の輸出が390万バレル以上に回復。ホルムズの総流量は日々1000万バレルを超えており、供給正常化への期待が強まっています。
今後の注目ポイントは、70ドルという節目です。原油在庫は米EIA発表によると4月8日時点で4億836万バレルと、過去5年の平均を下回る水準が続いています。この需給引き締まりの環境で、70ドル割れ後の下落が進むのか、70ドル回復へ向け上昇するのかが焦点になります。
今後の展望
金相場について、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)は2026年後半の「地政学的リスク」「金利予想」「投資家のポジション」が複雑に絡み合うと指摘しています。国際価格は1オンス=4,100ドル近辺での揉み合いがベースケースとされていますが、下落局面では新興国中央銀行による「脱ドル化」の買いが相場を構造的に支える見込みです。
長期的には金価格は上昇が期待されています。現在は高騰の流れの中で一時的に調整している状態と言えます。中央銀行の買い増しや機関投資家の資産分散ニーズが引き続き支える見通しです。
原油については、供給が段階的に正常化しつつも、地政学リスクは依然として高い状況が続きます。米国とイランの和平交渉の進捗状況、ホルムズ海峡通航の完全正常化の確認が重要な判断材料になるでしょう。イランの原指導者の葬儀が7月4日に始まるため、短期的には交渉に遅延が生じる可能性もあります。
