2026年06月29日の株式市場動向まとめ
サマリー
日本株は6月中旬の調整局面を経て、足元では70,000円前後の高値圏で推移しています。一方、米国株はAI関連銘柄への投資が加速し、S&P500は7,500ドル超えで過去最高を更新しています。両市場ともに地政学リスクや金利上昇への警戒感が残る中、企業業績の堅調さが支えになっています。
詳細
日本株の動向
日経平均株価は6月26日時点で69,360円付近で推移しており、高値圏での値動きが続いています。5月25日に過去最高となる65,000円を超えた後、6月に入ってから調整局面を経験しましたが、その後は70,000円の大台を目前とした強気相場を展開しています。
市場の注目点として、政府の経済政策が重要な役割を果たしています。高市早苗内閣が「責任ある積極財政政策」を掲げており、2026年の実質賃金上昇が軌道に乗ると見られています。これまで物価上昇が賃金の伸びを上回っていた局面から転換し、個人消費の堅調さが企業業績を拡大させるとの見方が強まっています。
業種別では、AI・半導体関連、造船、防衛、デジタル・サイバーセキュリティなど経済安全保障に関連する分野が注目されています。これらは政府の重点17分野に組み込まれており、今後の政策面での支援が期待されています。
米国株の動向
米国株は堅調な上昇が続いています。ダウ平均は初の51,000ドル台に到達し、S&P500も過去最高値を更新するなど、極めて好調な展開となっています。この背景には、AI関連産業への投資拡大と企業業績の堅調さがあります。
特にハイテク企業の動向が重要です。エヌビディアやマイクロソフトといった大型AI関連銘柄への投資が加速している一方で、利益確定売りも出やすくなっています。5月の米国株式市場では、主要3指数がいずれも過去最高値を更新しており、ダウ平均で2.8%、S&P500で5.1%、ナスダック総合で8.4%の月間上昇率を記録しました。
米国企業の業績は引き続き堅調で、2026年の純利益は前年比14.2%の増加が期待されています。しかし金利上昇懸念が存在し、インフレ加速を示唆する経済指標の発表により、年内の利上げ観測が高まっています。これが成長株やハイテク株の上値を抑える要因になる可能性があります。
今後の展望
両市場の短期的な課題は金利とインフレの動向です。原油価格の高止まりや金利上昇圧力が市場心理を冷ます懸念があります。特に米国では6月中旬のFOMC(連邦公開市場委員会)の判断が重要となります。市場では政策金利の据え置きがメインシナリオですが、インフレ懸念を背景にタカ派的な声明が出される可能性も注視されています。
地政学リスクについても、依然として不確実性が残っています。イランをめぐる国際情勢が長期化する場合、景気と業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
一方、期待材料も多くあります。日本では企業業績が2027年3月期に12%の増益が見込まれており、PER20倍評価で日経平均が60,000円を超える可能性があります。米国ではAI技術の生産性向上効果が顕在化することで、業績成長が加速する見込みです。
投資戦略としては、成長期待の高いAI・半導体関連銘柄と、割安で配当利回りの高いバリュー株を組み合わせたバーベル戦略(両極端の性質の銘柄を同時に保有する手法)が有効と考えられます。短期的には利益確定売りや調整リスクを意識しながらも、中長期的には堅調な業績を背景にした上昇余地があると見込まれています。
