今からでも間に合う!サクッと脳科学講座(初心者編)第9回:集中力の仕組み
はじめに
さあ、第9回の講座を始めますわよ。今回のテーマは「集中力」ですわ。あなたも「なんで仕事中にぼーっとしてしまうのかしら」と思ったことがあるでしょう。それはあなたの意志が弱いのではなく、脳のしくみがそうさせているのですわ。脳の正直な声に耳を傾ければ、集中力は必ずコントロールできますのよ。さあ、ご一緒に学んでまいりましょう。
サマリ
集中力は「やる気」の問題ではなく、脳のしくみによって決まります。脳は本来、ぼーっとすることも大切な仕事のひとつ。集中が続く時間には限界があり、上手に休ませることが高い集中力を生む鍵です。脳の特性を知れば、集中力は自分でコントロールできるようになります。
詳細
集中力は「サーチライト」のようなもの
集中力とは、脳が特定のことに注意を向ける力のことです。たとえるなら、暗闇の中でサーチライトを一点に当てるイメージです。ライトが当たっている部分はよく見える。でも、当てていない部分は暗いまま。つまり集中しているとき、脳は「見るもの」と「見ないもの」をしっかり選んでいます。この「選ぶ」という作業を脳はとても頑張って行っています。だから、長時間続けると疲れてしまうのは当然なのです。
集中が続く時間は、思ったより短い
人が深く集中できる時間は、だいたい15〜20分と言われています。驚くほど短いですよね。その後、脳は少しずつ注意が散り始めます。45分を超えると、集中の質はかなり下がってしまいます。「さあ、頑張るぞ!」と2時間ぶっ通しで机に向かっても、実際に集中できているのは最初だけ、ということが多いのはこのためです。脳に合った時間の使い方を知ることが大切です。
「ぼーっとする時間」は脳のメンテナンスタイム
集中の合間にぼーっとすると、「さぼっている」と感じる人も多いでしょう。でも実は、ぼーっとしているとき、脳はとても活発に働いています。この状態を「脳のお掃除タイム」と思ってください。集中して取り込んだ情報を整理したり、記憶として定着させたりする作業を、ぼーっとしている間にしているのです。意識的に休憩を取ることは、サボりではなく「次の集中のための準備」なのです。
集中力を下げる「3つの敵」
集中を邪魔するものには、大きく3つのパターンがあります。
ひとつ目は「スマホの通知」。音や光の刺激は、脳のサーチライトをパッとそらしてしまいます。一度それた注意を元に戻すには、実は数分かかると言われています。
ふたつ目は「睡眠不足」。眠れていない脳は、注意を一点に向け続ける力が大きく落ちます。どんなに工夫しても、睡眠不足には勝てません。
みっつ目は「マルチタスク」。複数のことを同時にやろうとすると、脳はどこにサーチライトを向ければいいか迷ってしまいます。結果として、どれも中途半端になりやすいのです。
集中力を高める、シンプルな3つの習慣
集中力は、ちょっとした習慣で育てることができます。
まず「25分集中して5分休む」というリズムを作ること。これはポモドーロ・テクニックという方法で、脳の特性にとてもよく合っています。
次に「始める前に、やることを1つだけ決める」こと。目の前にやることがたくさんあると、脳は混乱します。「今は○○だけやる」と決めるだけで、集中しやすくなります。
そして「深呼吸を3回する」こと。深くゆっくり息を吸って吐くと、脳に酸素が行き渡り、落ち着いた集中状態に入りやすくなります。難しい準備は何も要りません。今日からすぐできますよ。
おわりに
集中力とは「強い意志を持つ人だけが持てるもの」ではないのですわ。脳のしくみを味方につければ、誰でも上手にコントロールできますのよ。大切なのは、無理に長く頑張ることではなく、脳に合ったリズムで動くことでしょう。次回は「記憶の仕組み」についてお話しいたしますわ。「覚えたはずなのに忘れる」あの謎、きっとスッキリ解けますわよ。
