おやシュミ

おやすみの前の趣味の時間

2026年06月22日のM&A動向まとめ

サマリ

2026年6月のM&A市場は、事業承継型案件が約7割を占める中、金利上昇局面でも大型案件が継続しています。政府の補助金拡充により小規模事業者も参入が加速し、DX・GX投資を目的とした戦略的M&Aが活発化しています。クロスボーダーM&Aは円安下でも日本企業の海外投資が堅調で、東南アジア市場がホットスポットとなっています。

詳細

国内M&A市場の現況

日本のM&A市場は過去最高水準の活況を維持しています。2025年の成約件数は4,400件超となり、前年の4,311件から着実に増加しました。とくに注目すべきは、件数全体の約7割が事業承継型のM&Aで占められている点です。経営者の高齢化に伴い、後継者不在の中小企業が第三者への事業承継をM&Aを通じて実現する動きが顕著です。一方、金額ベースではクロスボーダー案件が1件あたりの大型化により、全体の成約金額を押し上げています。

注目の買収案件トレンド

6月の市場では複数の大型案件が成立しています。焼肉用無煙ロースター大手のシンポが経営陣買収(MBO)で上場廃止になるなど、投資ファンドやアクティビストの動きが活発です。また、SOMPOホールディングスによる米国の損害保険会社アスペン・インシュアランス・ホールディングスの買収(約5,200億円)や、三菱商事による米国天然ガス開発会社の買収(約1兆1,941億円)など、脱炭素化とエネルギー戦略に関連する大型案件が相次いでいます。医療・介護分野ではシルバーライフが物流強化のため成田冷蔵を子会社化するなど、業界特有のシナジーを狙った案件が目立ちます。

事業承継トレンドの加速

事業承継支援の公的制度拡充が市場に好影響を及ぼしています。特例事業承継税制の特例承継計画提出期限が2027年9月30日まで延長されました。さらに、6月19日からは事業承継・M&A補助金の15次公募が開始され、新設された「小規模売り手支援類型」により最大150万円の補助が小規模事業者にまで拡大しています。これまで年商数百万円~1億円程度の小規模案件は補助対象外でしたが、今回の制度改正により参入障壁が大きく低下しました。約7割の中小企業が後継者不在とされる中、こうした支援策の充実が事業承継型M&Aの加速に直結しています。

クロスボーダーM&Aの動向

円安下の2026年でも、日本企業による海外買収(IN-OUT型)は高水準で推移しています。特に東南アジア市場での日本企業の活動が活発化しており、建設・インフラ分野ではASEAN各国の急成長するインフラ需要を取り込む案件が急増しています。食品業界では北米とアジアで投資目的が二極化し、北米での大型ブランド買収とアジアでのローカルプレイヤー買収が並行して進んでいます。IT・AI領域ではシンガポールが国際ハブとしての地位を強化し、インドでのスタートアップ投資も急増しています。一方、海外企業による日本企業買収(OUT-IN型)は件数ベースでは微増ですが、金額ベースでは大型案件が存在し、日本企業の優れた技術力が買い手に評価されていることがうかがえます。

業界別の買収活動

医療・介護業界ではM&Aが最も活発な領域となっています。高齢化社会への対応と薬剤師不足から、調剤薬局の大型再編が継続しており、大手企業による地方展開と小規模薬局の統合が加速しています。物流業界も「2024年問題」への対応を背景に、拠点強化と人材確保を目的とした案件が増加中です。製造業ではEV関連サプライチェーン強化が重要テーマとなり、ニデックなど技術系企業の積極的な買収が目立ちます。IT・サービス業界ではDX加速を目的とした企業買収が定着し、従来のテック系企業だけでなく非IT企業による技術人材獲得型M&Aも増えています。

M&A市場の今後の展望

2026年のM&A市場は「量から質」への転換期を迎えています。金利変動局面においても、買い手による選別が進み、単なる規模拡大ではなく、DX・GXといった社会課題解決を目的とした戦略的M&Aが主流化しつつあります。

事業承継型M&Aは構造的な下支えが継続すると見込まれます。経営者の高齢化ペースは予測を上回っており、後継者不在の企業数は引き続き増加が見込まれます。政府の補助金拡充により、これまで対象外だった小規模事業者にもM&Aの選択肢が広がることで、年間1,000件超の採択が予想される事業承継・M&A補助金の15次以降の公募を通じた成約増加が期待できます。

クロスボーダーM&Aは東南アジアを中心にさらに活発化するでしょう。日本企業がアジア市場のリーダーとして再認識される中、二次的買収(買収した海外拠点を通じた現地深掘り)も活発化していきます。一方、上場廃止を選択する上場企業の動きも続き、2025年に過去最多の125件を記録した上場廃止銘柄数は、MBOやファンド主導の非公開化を通じて2026年も高水準で推移すると予

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA