2026年06月05日の為替・FX動向まとめ
サマリ
ドル円は6月4日時点で159円台後半での推移となっています。中東情勢の不透明感が継続する中、日銀の利上げ観測が強まり、160円台への定着が難しくなっています。6月5日の米雇用統計が注目される中、為替介入警戒から値動きが限定的になっています。
詳細
ドル円相場の現状と短期展開
ドル円相場は159円80銭から160円10銭程度で神経質な推移を続けています。4日の東京市場では早朝に一時160円台に浮上しましたが、為替介入の警戒から円買いが先行し、下値を探る展開となりました。投機筋のポジションは円売り・ドル買いに傾いていますが、160円を明確に上抜けるには政府・日銀の強いけん制が障害になっています。
中東情勢の悪化で原油が高止まりしており、日本の貿易収支悪化懸念から円売りが続いていますが、このレベルでは実需面と政策面が相殺する形になっています。4月の米消費者物価指数が前年同月比で3.8%上昇していることから、米国の利下げはまだ先という見方が支配的です。
ユーロ円・ポンド円の動向
ユーロ円は185円台で取引されており、ドル円の動きと比較して底堅い展開が続いています。ECBは6月会合での利上げ観測が市場で織り込まれており、ユーロの下支え要因になっています。ポンド円は214円前後で推移していますが、英国政治の不安定さがポンドの上値を重くしている状況です。
日米の金融政策と金利差
日銀は6月会合で利上げを検討する可能性が高いとの見方が広がっています。これまでの利上げペースは緩やかでしたが、国内インフレの加速を受けて検討が進んでいます。一方、米国は経済の底堅さから2026年中のFF金利据え置きが予想されており、日米金利差は縮小傾向が続くと見られます。
ただし、金利差が縮小しても完全には解消されず、米ドルの基軸通貨としての優位性が残るため、ドル円が大幅に円高になるシナリオは描きにくい状況です。
今後の展望
今後のドル円相場は159円から160円台のレンジ内での推移が当面続くと予想されます。6月5日の米雇用統計が重要なイベントとなり、この結果次第で160円台への上値抜けの可能性が変わってきます。雇用統計が予想を上回れば米利下げが遠のいてドル買いが入りやすくなり、下振れれば円買い圧力が強まる展開が想定されます。
中長期的には、日銀の利上げが継続される中で、ドル円は徐々に150円水準を中心とするレンジへ移行するとの見方が有力です。野村證券の見通しでは2026年末時点で152.5円を想定しており、年後半にかけては緩やかな円高方向への調整が見込まれています。ただし、原油価格やイラン情勢の不確実性が残っており、目先は投機筋の動きと為替介入のバランスが相場を左右する神経質な展開が続く可能性があります。
重要な注目ポイントは、米雇用統計・ISM指数といった米国経済指標、ECBとBOEの金融政策決定会合、そして日銀の追加利上げのスケジュール感です。これらが市場予想をどう上回るか下回るかが、ドル円を150円から160円のレンジでどう動かすかを決定する重要な要因になります。
