サマリ

日本株は先週中盤の調整から回復基調を強めており、9月中旬時点で6万6000円近辺での推移が続いています。一方、米国株はS&P500が7600ドル台で横ばいが続き、中東情勢の緊迫化による原油高がインフレ懸念につながっています。いずれの市場も業績面での支援は存在するものの、金利上昇とインフレ懸念が重しになっている状況です。

詳細

日本株の動向

日本株は先週激しい変動を経験しました。9月2日には日経平均が1889円超の急落で64325円まで下げたものの、その後の反発で徐々に回復しています。9月4日には65020円まで戻し、7日には66399円と66000円の大台を回復しました。この上下動の背景には、米国の金利動向と中東情勢への不安が存在しています。

ただし重要な点は、日経平均が調整を受けても、東証プライムの値上がり銘柄が値下がり銘柄とほぼ同数という点です。これは指数の弱さほど市場全体が悪化していないことを示唆しており、金融・商社・内需関連銘柄への資金シフトが起きています。

2026年度の日本企業業績は好調が予想されています。AI・半導体需要の増加や米関税影響の剥落により、営業利益で12%程度の増益が見込まれています。日経平均の1株利益は現在2690円前後とされており、仮にPER20倍評価なら6万円相当の株価水準が計算される構造になっています。

米国株の動向

米国株も複雑な値動きを見せています。S&P500は8月13日に7816ドルの取引時間中最高値を付けた後、横ばい状態が続いています。9月11日時点では7656ドル前後での推移です。

弱気要因は明確です。中東情勢の緊迫化で原油が高止まりし、インフレ懸念が後退しない状況です。米債入札が不調で長期金利が上昇し、消費者心理も低迷しています。さらに2月の雇用統計が市場予想に反してマイナスとなり、労働市場の基調鈍化が意識されました。

しかし強気材料も存在します。S&P500採用銘柄の1株利益は13.6%増が予想されており、ファンダメンタルズは堅調です。野村證券などの見通しでは、イラン情勢が収束し、FRBが9月と12月に利下げを実施するシナリオで、2026年末S&P500は7500ドル程度が目標とされています。

今後の展望

両市場とも業績支援はある一方、マクロ環境の不確実性が高い状態です。日本市場では9月17・18日の日銀会合が重要イベントになります。金利政策の判断次第で、円高・円安の方向が決まり、輸出企業や輸入企業の採算に大きく影響します。

米国市場は原油価格とインフレ指標が鍵を握ります。中東情勢が安定化せず原油が100ドル目指す水準にあれば、インフレ懸念でFRBの利下げペースが遅れる可能性があります。こうなると、株式市場の上値が重くなるリスクがあります。

短期的には変動が大きくなりそうですが、年末に向けた基本シナリオとしては、中東情勢の落ち着きと金利の徐々なる低下を背景に、企業業績の好調さが評価される展開が想定されます。秋口から年末にかけて、日経平均が7万円台を視野に入れるシナリオも複数の市場関係者から示唆されています。

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