2026年07月10日の株式市場動向まとめ
サマリ
日本株は先週の急落から持ち直し、7月第2週は落ち着きを取り戻しつつあります。米国株は地政学リスクを抱えながらも企業業績への期待で下支えされています。本日はオプション特別清算指数(SQ)算出日となり、相場が不安定化する可能性があるため注意が必要です。
詳細
日本株の動向と分析
日経平均株価は過去1週間で大きく変動しました。7月2日に前日比1,741円(2.47%)の大幅安で68,733円まで急落しましたが、翌3日には猛烈な反発で1,010円以上上昇し69,744円で取引を終えました。その後、7月7日は再び下落圧力がかかり68,256円まで下げています。この乱高下の背景には、米国のハイテク・半導体株の急落とその後の反発が波及したことが考えられます。
個人投資家の動きを見ると、7月第1週は3カ月ぶりの大きな売越額を記録しました。ハイテク株が中心に利益確定売りが出たとみられます。一方、海外投資家は大幅に売り越す動きを見せており、利益確定の圧力が続いています。
セクター別では銀行株など金利敏感銘柄が買われる一方、成長株が売られるセクターローテーション(物色の切り替え)が加速しています。TOPIX(東証株価指数)は比較的底堅く推移しており、バリュー株(割安株)への資金シフトが進んでいます。
米国株の動向と分析
米国株は複雑な環境を反映した動きが続いています。6月の雇用統計が市場予想を下回ったことで、利上げ観測がやや後退し、むしろ早期利下げへの期待が高まりました。これを受けてNYダウは6月に最高値を更新しましたが、その後は地政学リスク(イラン関連の地政学的な緊張)が重くのしかかっています。
7月8日のNYダウは前日比576ドル(1.08%)安と下落し、S&P500も0.28%の小幅安となりました。一方で、ナスダックは0.20%プラスと高い耐性を示しました。米国企業の業績については、2026年の予想EPS(1株当たり利益)伸び率は前年比15.5%と堅調で、特に情報技術セクターは30.4%の高成長が見込まれています。
現在の長期金利(10年国債利回り)は4.49%付近で推移しており、インフレ懸念が残っている状況です。株式市場はマクロ経済の減速懸念と利下げ期待という相反する要素を消化しながら、セクター間での資金移動が活発化しています。
今後の展望
短期的には複数の材料が相場を左右することが予想されます。本日7月10日はオプション特別清算指数(SQ)算出日で、70,000円を巡る巨大な建玉の清算が行われるため、瞬間的なボラティリティ(価格変動性)の上昇が警戒されています。
中期的な見通しについて、野村證券など大手証券会社は日経平均を2026年末68,000円、S&P500を7,200ポイントと予想しています。日本株については、AI・半導体企業の経常利益が2026年度に倍増する見込みで、業績相場が本格化すると予想されています。ただし、ハイパースケーラー企業の設備投資が2026年10~12月期をピークに伸び率が鈍化する可能性がある点には注意が必要です。
7月の株式市場は歴史的には勝率が52.1%と上昇しやすい傾向を示しており、決算シーズンの一巡や配当金の再投資、夏のボーナス資金の流入などが相場を下支えする要因として機能します。ただし、米国とイランの地政学的な緊張や中東情勢の不安定性は継続的なリスク要因として監視する必要があります。今後は企業業績の確実な上方修正が株価を支える主要なドライバーになると考えられます。
