2026年06月06日の株式市場動向まとめ
サマリ
日本株は6月3日に6万8402円で最高値を更新した後、4日に調整局面を迎え6万7234円、5日には6万6588円と下落しています。米国株はAI関連の好決算を背景に、ダウ平均が一時5万1000ドル台を付けるなど堅調です。両市場ともAI・半導体関連銘柄が主導権を握っており、今後の企業業績改善期待が相場を支えています。
詳細
日本株の現状と背景
日経平均株価は6月3日に前日比1667円高の6万8402円で最高値を更新しましたが、その後は調整局面が続いています。6月4日は前日比1167円安の6万7234円、6月5日は前日比882円安の6万6588円で推移しており、利益確定売りが出ている状況です。
この相場上昇の主な要因は、エヌビディア(NVIDIA)のAI向け半導体新製品発表に伴う買いが、東京エレクトロンやキオクシアといった半導体関連銘柄に波及したことです。6月3日にはキオクシアの時価総額が一時トヨタ自動車を上回ったほどで、AI・半導体ブームの過熱感が見て取れます。
ただし、相場には課題も存在します。中東情勢(米国とイランの交渉)が不透明で、円安・ドル高が進行しているため、地政学的リスクが意識されています。日経平均株価の構成比率が高い特定4銘柄(半導体製造装置2社、小売1社、AI関連持株会社1社)の上昇が指数を大きく押し上げているため、市場全体では少し慎重な見方も出ています。
米国株の動向
米国株式市場ではダウ工業株30種平均が3日続伸し、一時初めて5万1000ドル台にのせて推移しており、堅調な動きが続いています。S&P500種株価指数も最高値に向けて上昇基調を保っており、ナスダック総合指数も連日で最高値を更新しています。
米国株の上昇を支えているのは、AI需要の拡大期待です。エヌビディア株の上昇をけん引に、データセンターや周辺装置・部材から人材まで需要が高まり、AI特需が景気全体を押し上げるとの見方が広がっています。さらに4月の米雇用動態調査も事前予想を上回る好結果となっており、AI景気の広がりが裏付けられた状況です。
ただし、調整圧力も存在します。ブロードコムの期待外れの業績見通しを受け、相場を支えてきたAIトレードへの懸念が強まり、物色対象が半導体株から他業種に移ったという動きが見られています。
為替と外国人投資家の役割
円安ドル高の流れが続いており、1ドル=150円前後の水準で推移しています。この円安環境は、自動車や電機、半導体関連など輸出比率の高い企業にとって収益押し上げ要因となり、業績改善への期待が高まっています。
海外投資家による日本株買いが相場上昇の大きな原動力となっており、海外投資家は5月下旬まで8週連続で日本株を買い越し、2026年の累計買越額は約11.7兆円に達しています。日本株への資金流入は継続中です。
今後の展望
日本株の見通し
野村證券は2026年末の日経平均株価を60,000円に上方修正し、2027年末63,000円、2028年末66,000円と見込んでいます。TOPIXのEPS(1株当たり利益)増益率は、2025年度が+7.4%、2026年度が+15.2%、2027年度が+11.4%と小幅に上方修正されているため、企業業績の底堅さが期待できます。
注目セクターとしては、情報通信(特にセキュリティーやインフラ)に投資妙味が出ており、AI関連の利益成長が加速する局面が見えてきたと分析されています。一方で自社株買いとTOB(株式公開買い付け)は引き続き高水準で、「株数減少」の環境が長期化するため、下値の支えになりやすい状況です。
リスク要因と注意点
目先は年金などによる売り圧力が出やすい時期であり、日本株投信の資金フローも2月中旬以降流出に転じているという懸念があります。また市場では目先の高値警戒感から目先の利益を確定する売りも出ているため、調整局面の深さが注視されます。
米国経済の予想外のインフレ、景気の失速、中東情勢の緊張化なども日本株の下押し要因になる可能性があります。特に原油相場の上昇やインフレの長期化は実体経済にも影を落としており、市場心理がリスクオフに傾く可能性も意識する必要があります。
投資戦略のポイント
AI・半導体関連株は成長期待が高く、実際の利益成長を伴う局面へ移行しつつあるため、選別買いの対象となりやすいです。一方で海外投資家による日本株アンダーウエートの解消に伴う株高期待が意識されやすいという背景から、政治の安定性が保証
