今からでも間に合う!サクッと脳科学講座(初心者編)第13回:食事と脳の栄養
はじめに
さあ、第13回の講座を始めますわよ。今日のテーマは「食事と脳の栄養」ですわ。あなたが毎日口にしているものが、じつは脳の働きに大きく関わっていますのよ。何を食べるかで、頭の切れ味も気分も変わってくるのですわ。さあ、お皿の向こうに広がる脳の世界をご一緒に覗いてみましょう。
サマリ
脳は体重のわずか2%しかないのに、体が使うエネルギーの約20%を消費します。食事で摂る栄養素は脳の燃料であり、材料でもあります。何を食べるかによって、集中力・記憶力・気分が大きく変わることが、さまざまな研究でわかってきています。
詳細
脳はどれだけエネルギーを使っているの?
脳はとても贅沢な臓器です。体重の約2%しかない小さな臓器なのに、体全体のエネルギーの20%近くを使います。
たとえるなら、会社のなかで一番小さな部署なのに、一番多くの予算を使っているような存在です。
脳が主に使う燃料は「ブドウ糖」です。ご飯やパンに含まれる炭水化物が体の中で分解されてできる糖分ですね。
だから、朝ごはんを抜くと頭がぼんやりする、というのは気のせいではありません。脳への燃料が不足しているから起こる、れっきとした現象なのです。
脳に「やさしい食べ物」と「きつい食べ物」がある
同じ炭水化物でも、脳への影響はずいぶん違います。
白いご飯や甘いお菓子は血糖値を一気に上げます。すると、体が血糖値を下げようとして、今度は急に眠くなったり集中力が落ちたりします。午後の会議でうとうとする、あの感覚です。
一方、玄米や全粒粉のパンは血糖値をゆっくり上げます。燃料が脳に安定して届くので、集中力が長持ちします。
脳に「やさしい食べ物」は、血糖値を急上昇させないものと覚えておくと便利です。
脳の「部品」になる栄養素って何?
脳はエネルギーだけでなく、自分を作り直すための「材料」も食事から調達しています。
特に大事なのが「脂質」です。脳の約60%は脂でできています。その中でも「青魚の脂」として知られるオメガ3脂肪酸は、脳の細胞を柔らかく保ち、情報をスムーズに伝える助けをしてくれます。
サバやイワシ、サーモンに多く含まれています。「魚を食べると頭がよくなる」というお母さんの言葉は、あながち間違いではなかったのです。
また、脳の細胞どうしが信号を伝え合うときに必要な「タンパク質」も欠かせません。肉・卵・豆腐などから意識して摂りましょう。
気分を左右する「腸と脳のつながり」
「腸は第二の脳」という言葉を聞いたことはありますか?
腸と脳は迷走神経というルートで直接つながっています。腸の状態が脳に影響し、脳の状態が腸に影響する、という双方向の関係があるのです。
気分を明るくする「セロトニン」という物質は、なんと約90%が腸でつくられています。腸内環境が整っていると、気分が安定しやすくなります。
ヨーグルト・納豆・キムチなどの発酵食品や、食物繊維を含む野菜を積極的に食べることが、気分の安定にもつながります。「お腹の調子を整えると、なんとなく気持ちも前向きになる」という経験は、脳科学的にも説明できるのです。
今日からできる「脳に優しい食事」3つのコツ
難しく考えなくて大丈夫です。まずはこの3つを意識してみましょう。
①朝ごはんを食べる。脳に燃料を届けるのが最優先です。忙しい日はバナナ1本でもOKです。
②週に2〜3回、青魚を食べる。缶詰のサバやイワシでも十分です。手軽に取り入れられます。
③発酵食品を1日1回とる。納豆・ヨーグルト・みそ汁、どれも立派な腸活です。腸を整えて脳も整えましょう。
特別な食品を買わなくても、身近なものから始められます。毎日の食卓が、脳を育てる場所になるのです。
おわりに
今回は、食事と脳のつながりについて学びましたわ。毎日のごはんが、あなたの頭と心を作っているなんて、素敵なことだと思いませんこと?朝ごはんを抜かず、お魚を食べて、腸を大切に。それだけで脳への贈り物になりますわ。次回は「睡眠と脳の回復」をテーマにお届けしますわよ。どうぞお楽しみに。「今日食べたものが、明日のあなたの脳をつくりますわ。どうか自分の食卓を、少しだけ大切にしてあげてくださいましな。」
