今からでも間に合う!サクッと脳科学講座(初心者編)第7回:ストレスと脳への影響
はじめに
さあ、第7回の講座の内容にまいりましょう。今回は、誰もが日々感じている「ストレス」と、わたくしたちの大切な脳との関係についてお話しいたします。ストレスは目に見えないものですが、脳の中ではとても大きなことが起きているのですよ。難しいことは何もございません。どうぞ肩の力を抜いて、ゆったりとお読みくださいませ。
サマリ
ストレスを感じると、脳では「コルチゾール」というホルモンが分泌され、記憶や感情に深く関わる部分に影響を与えます。短期のストレスは集中力を高めることもありますが、長期にわたると脳に負担をかけます。上手にストレスと付き合う方法を知ることが、脳を守る第一歩です。
詳細
ストレスって、脳にとって何者なの?
ストレスとは、外からの刺激に対して体や心が「大変だ!」と反応することです。たとえば、締め切りが迫っているときや、人間関係で悩んでいるときに感じるあの緊張感がそれです。
実は、ストレスを最初に察知するのは脳なのです。脳が「これはピンチだ」と判断すると、全身にその信号を送ります。まるで脳が会社の危機管理センターのような役割を果たしているのですね。
「コルチゾール」って何?お肌の敵と同じ?
ストレスを感じると、脳の命令で「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。これは体をストレスから守るための、いわば「緊急対応スタッフ」です。
短い時間であれば、コルチゾールは集中力を高めたり、体を素早く動かす準備を整えてくれます。スポーツの試合前に「ゾーンに入る」感覚は、まさにこの働きによるものです。
ただし、このスタッフが長く働きすぎると問題が起きます。慢性的なストレスで分泌が続くと、今度は脳そのものにダメージを与え始めてしまうのです。
記憶力や感情が不安定になるのはなぜ?
長期間ストレスを受け続けると、脳の中でも「記憶の司令塔」と呼ばれる部分が縮んでしまうことがわかっています。
そのため、「最近、物忘れが増えた」「感情のコントロールが難しくなった」という状態が起きやすくなります。ストレスが多い時期に気持ちが不安定になるのは、決して意志が弱いからではありません。脳がちゃんとサインを出してくれているのです。
また、「怖い・不安」などの感情を生み出す部分が過敏になるため、ちょっとしたことでもドキッとしやすくなる、という変化も起きます。
でも、ストレスって悪いことだけじゃないの?
実は、ストレスにも「良い面」があります。適度なストレスは、やる気や集中力を引き出してくれる「スパイス」のようなものです。
発表の前日に急に頭が冴える経験はありませんか?あれはコルチゾールが上手に働いてくれているサインです。ストレスをゼロにしようとするよりも、「うまく付き合う」発想の方が、脳にとっても現実的で優しいアプローチなのです。
脳を守るために、今日からできること
ストレスから脳を守るために、特別なことは必要ありません。まず大切なのは「睡眠」です。眠っている間に脳はストレスで傷んだ部分を修復しようとします。
次に「軽い運動」もとても有効です。散歩程度でも、脳内に良い物質が分泌されて気持ちが落ち着きます。そして「誰かに話す」ことも、脳の緊張をほぐす立派なストレスケアです。
完璧にストレスをなくすことより、「今日も脳をちょっと労わってあげよう」という気持ちが、長い目で見て一番の脳活になりますよ。
おわりに
いかがでしたか。ストレスは脳にとって無縁なものではなく、毎日深く関わっているのだということが、少しお伝えできたなら嬉しゅうございます。大切なのは、ストレスと戦うのではなく、脳の声に耳を傾けてあげること。あなたの脳は、今日もちゃんとあなたのために働いてくれているのですよ。どうか自分を労わることを、後回しにしないでくださいませね。次回の第8回は、「やる気の正体」についてお話しいたします。「なぜあの日はやる気に満ちていたのか」という謎が、脳科学でスッキリ解けますよ。どうぞお楽しみに。
