サマリ

起業後の失敗原因の第1位は「資金繰りの悪化」です。利益が出ていても現金がなくなれば倒産します。本記事では、サラリーマン出身の起業家が実践すべき資金繰り管理の基礎を解説します。

詳細

なぜ資金繰りが経営を左右するのか

起業家の多くが陥る罠があります。それは「利益と現金は別物」という認識の欠落です。

会社が黒字経営でも、現金がなければ従業員の給与を払えません。仕入れ代金も支払えません。これを「黒字倒産」と呼びます。実は、日本の倒産企業の約60%がこの黒字倒産なのです。

サラリーマン時代は、経理部門が給与や支払いを自動処理していました。しかし起業後は、現金の流れを自分で管理する必要があります。これこそが資金繰り管理です。

キャッシュフロー計画を立てることの重要性

起業前に最低限必要な準備が、3ヶ月分の資金確保です。これは家賃や人件費などの固定費を3ヶ月分用意することを意味します。

起業直後は売上が安定しません。初月は月商50万円、3ヶ月目で月商150万円といった変動が一般的です。売上がぐらつく時期に備えて、事前に現金を確保しておく必要があります。

さらに重要なのが、月ごとの現金収支予測です。今月いくら入ってくるのか、いくら出ていくのかを把握することです。特に売掛金(後払い)がある場合、入金のタイミングにズレが生じます。仕入れは今月払うが、売上金は来月入金というシナリオも珍しくありません。このズレを事前に把握することが、経営危機を防ぎます。

日々の帳簿管理を習慣化する

毎日の売上と支出を記録することは、億劫に感じるかもしれません。しかし、これなしに資金繰りの把握は不可能です。

実務的には、スマートフォンのメモ帳でもエクセルでも構いません。重要なのは、毎日欠かさず記録することです。多くの起業家は「月末にまとめてやろう」と考えがちですが、これは危険です。月末になって「あれ、今月いくら使ったっけ?」という状態では、既に手遅れの場合があります。

会計ソフトの導入も検討する価値があります。クラウド型なら月額1000~3000円程度で利用でき、自動で売上と支出を整理してくれます。

売上債権の回収を甘く見ない

取引先から「来月払いでいいですか」と言われることがあります。相手が大手企業なら信頼できますが、小規模企業や個人相手では注意が必要です。

売上金の未回収は、実質的なキャッシュロスと同じです。100万円の売上があっても、50万円しか回収できなければ、実際のキャッシュは50万円しか増えていません。

起業初期は「取引を逃したくない」という心理が働きやすいです。しかし無理な掛け売りは、将来的な経営危機につながります。可能な限り前払いや現金払いの条件を交渉することをお勧めします。

固定費の把握と最適化

毎月自動的に出ていくお金を「固定費」と呼びます。事務所の家賃、通信費、サブスクリプション料金などです。

固定費は売上が下がっても変わりません。月商50万円の月も300万円の月も、固定費は同じ額出ていきます。だからこそ、起業当初は固定費を極限まで抑える必要があります。

具体的には、自宅をオフィスにする、フリーランスを活用して常時雇用を避けるなどの工夫が有効です。固定費が月20万円なら、最低でも月30万円の売上が必要です。固定費が高いほど、経営の自由度は失われます。

銀行融資と上手に付き合う

資金繰りが逼迫したとき、銀行融資は強い味方になります。しかし闇雲に借りるのは危険です。

起業後3~6ヶ月の実績があれば、ビジネスローンなどの申し込みが可能になります。月商が200万円で、月の支出が150万円の場合、差引50万円のプラスです。このタイミングで100万円程度を借りておくと、予期せぬ支出時にも対応できます。

借りたお金は必ず返済しなければなりません。売上が減少した時期に備えて、借入金を「緊急時の切り札」として位置付けることが重要です。

資金繰り管理は地味ですが、起業成功の最大の鍵です。毎日の記録を大切にしてください。

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oyashumi
5億年前から来た全知全能の絶対神。 アノマロカリ子とハルキゲニ男を従え、 現代のあらゆる知識を手に入れようとしている。 生成AIは神に仇なす敵だと思っているが その情報に踊らされていたりする、愛すべき全知全能のアホ。 カリ子とゲニ男からの信頼は篤い。