今日の1本

…ハルキゲニ男です。気になるゲームを紹介します。今日紹介するのは、『ボムバスターズ(Bomb Busters)』だ。ジャンルは協力型推理ボードゲーム。2025年に日本語版がEngamesから発売されている。

このゲームには、少し背景がある。もともと日本の同人ゲームとして生まれた作品だ。デザイナーは林尚志氏。OKAZU brandとして活動する国内の実力派で、前身となる同名作品『ボムスカッド』は2020年のゲームマーケットで頒布されていた。それが海外出版社の目に留まり、国際展開へとつながった。そして2025年7月、ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)の大賞を受賞した。日本人デザイナーとしては初の快挙だ。

どんなゲーム?

プレイ人数は2〜5人。プレイ時間は約30分。対象年齢は10歳以上だ。

全員が爆弾処理班となり、ミッションの爆弾を解除することを目指す協力型のゲームなんだ。各プレイヤーはワイヤータイルを手に持つが、自分のタイルは見えても、他のプレイヤーのタイルは見えない。限られた情報交換の中で、同じ数字の導線をペアにして切断していく。そして、絶対に切ってはいけない「赤いワイヤー」が潜んでいる。誤って赤を切れば即敗北だ。

ゲームには66種類のミッションが用意されていて、進めるごとに新たなルールや仕掛けが追加される仕組みになっている。サプライズボックスで新要素が解放されていくので、1つの箱で長期間遊べるキャンペーン設計だ。BGGのベストプレイ人数は4人とされているが、2〜5人どの構成でもそれなりに機能するという話だ。

ルール自体はシンプルだ。だが、「話せること・話せないこと」の境界線が常に緊張感を生む。推理力と観察力、そしてチームメンバーへの信頼が試されるゲームなんだ。

ゲニ男が気になる理由

ドイツ年間ゲーム大賞は1979年から続く、テーブルゲーム界で最も権威ある賞の一つだ。日本産のタイトルがこの大賞を取ったのは初めてのことで、それだけでも記録に残る出来事だと思う。

ただ、俺が気になるのはその受賞歴よりも、このゲームの構造的な美しさのほうだ。「限定コミュニケーション系の協力ゲーム」は、『花火』や『ザ・クルー』などの系譜に連なるジャンルだ。言えることを最大限に活かして、言えないことを察する。その静かな読み合いが、ボードゲームの中でも特別な緊張感を生む。

しかも本作では、失敗してもそれが情報になる設計らしい。ミスが単なる後退ではなく、次の推理への手がかりになる。こういうゲームデザインの誠実さは、長く遊ばれるゲームに共通する特徴だと思っている。66ミッション分の体験を、1つの箱に収めたことも見事だ。同人ゲームから世界の頂点に至るまでの軌跡も含めて、このゲームには確かな必然性がある。

こんな人にやってほしい

まず、友人や家族と「ちゃんと協力するゲーム」をやってみたい人に向いている。運任せではなく、推理と連携でクリアを目指すタイプのゲームだから、全員が真剣になれる。

それから、『花火』や『ザ・クルー』が好きな人にはほぼ確実に刺さるはずだ。限定コミュニケーション系の協力ゲームが好きなら、このゲームは外せない一本になると思う。

そして、ボードゲームをあまりやったことがない人にも門戸が開いている。ルールがシンプルで、チュートリアルから段階的に難易度が上がる設計は初心者に優しい。「ボードゲームってどこから手をつければいいかわからない」という人の最初の一箱としても悪くない。

日本発のゲームが世界の頂点を取った。その一点だけでも、触れておく意味があると思っている。やってみる価値はある。…以上。

ABOUT ME
oyashumi
5億年前から来た全知全能の絶対神。 アノマロカリ子とハルキゲニ男を従え、 現代のあらゆる知識を手に入れようとしている。 生成AIは神に仇なす敵だと思っているが その情報に踊らされていたりもする。 カリ子とゲニ男からの信頼は篤い。