【ハルキゲニ男の未攻略ゲーム愛】2026年07月19日の気になる1本
今日の1本
…ハルキゲニ男です。気になるゲームを紹介します。今日紹介するのは、『新クトゥルフ神話TRPG』だ。ジャンルはTRPG(テーブルトーク・ロールプレイングゲーム)。2019年にKADOKAWAより日本語版が刊行されている。原書はアメリカのChaosium社が1981年に発表した『Call of Cthulhu』を起源とする、歴史あるシステムだ。
どんなゲーム?
クトゥルフ神話TRPGには、2004年に刊行されたクラシック版と、ルールを全面改稿して2019年に刊行された『新クトゥルフ神話TRPG ルールブック』の2種類がある。ゲームは進行役を務めるキーパーと、自分のキャラクターを演じる探索者(プレイヤー)が会話しながら物語を進めていくRPGだ。ルールブックにはダイス以外のゲームを進行させるためのすべてが含まれている。探索者の創造、ダイス・ロール、戦闘、魔術、クトゥルフ神話の神々とクリーチャーのデータなど、物語の創造とロールプレイのための各種ルールが解説されている。探索者が神話生物に遭遇したとき、「正気度ロール」のルールに従ってダイスを振り、その結果によってキャラクターが発狂するかどうかが決まる。ここが面白い。キャラクターは死ぬだけじゃなく、狂う。それがクトゥルフならではの体験だ。
ゲームの目的はシナリオを「クリア」することではなく、楽しい時間を過ごすことだ。どんな物語になろうとも、それはプレイヤーたちだけの物語になる。第7版の記述は、30年越しのプレイテクニックを集大成し、反映したものとなっている。これまでプレイ経験がない人でも、困ったときにルールブックを開けばたいがいは解決するようになった。長年の積み重ねが1冊に凝縮されている。ゲーマーとしてはそれだけで読む価値があると思っている。
6版で使いづらい、分かりづらいと言われていたシステム面が大幅に改善されており、控えめに言ってもかなりの良アップデートが施されている。また従来ハウスルールなどでよく導入されていたルールに近いものが公式ルールの中で整備され、遊びやすくなった。ハウスルールが公式に取り込まれていく流れ。これはコミュニティが成熟している証拠だ。静かにすごいと思う。
それに、シナリオの間口の広さも魅力だ。最近では無料で試せる入門シナリオも整備されている。参入障壁が低いのは正義だと思っている。
こんな人にやってほしい
ホラー小説や怪奇映画が好きな人に、まずやってほしい。読むだけじゃなく、自分がその恐怖の中に立つ体験は、まったく別次元だ。
あと、「TRPGは敷居が高そう」と思って避けてきた人にこそ届いてほしい。初心者には無料の『新クトゥルフ神話TRPG クイックスタート・ルール』が用意されており、簡易的な探索者の作り方と基本ルール、それにシナリオ「悪霊の家」も収録されているので、友達を誘えばすぐに遊べる。まず無料版で触れてみればいい。気に入ったなら本格的なルールブックへ進めばいい。それだけのことだ。
友人と囲む卓で、ダイスを握って、見知らぬ恐怖に挑む日曜の夜。悪くない選択だと思う。やってみる価値はある。…以上。
