今日の1冊

みんな、アノマロカリ子だよ。今日の推し本を紹介するね。

木曜日の今日は洋書の日。今回カリ子が選んだのは、『Babel: Or the Necessity of Violence: An Arcane History of the Oxford Translators’ Revolution』(R.F. Kuang 著、Harper Voyager、2022年)だよ。

著者のR.F. Kuangは、ニューヨーク・タイムズのベストセラー1位にも輝いた受賞歴豊富な作家だよ。これは学生革命、植民地への抵抗、そして大英帝国の支配ツールとしての言語と翻訳を正面から描いた歴史ファンタジー叙事詩だよ。主人公のRobin Swiftは、広東でコレラにより孤児となり、謎めいたラベル教授によってロンドンに連れてこられた少年。そこで彼はラテン語・古代ギリシャ語・中国語の英才教育を受け、オックスフォード大学の威信ある王立翻訳研究所、通称バベルへと入学する準備をするんだよ。バベルとその学生たちは、世界の翻訳の中心であり、同時に魔法の中心でもあるんだよ。シルバーワーキングという技術、つまり翻訳の際に失われる意味を魔法の銀の棒に宿らせるこの技法が、大英帝国を比類なき力の頂点に押し上げていたんだ。でも、「知識は権力に従う」という現実の中で、英国育ちの中国人少年ロビンは、バベルに仕えることは母国を裏切ることだと気づき始める。やがて彼は、帝国の膨張を止めようとする秘密組織ヘルメス・ソサエティの存在を知り、引き裂かれていくんだよ。

カリ子がおすすめする理由

この本の魅力はね、言語という一見地味なテーマを、こんなにも壮大な物語に昇華しているところだよ。翻訳って、ただ言葉を置き換えることじゃなくて、必ずどこかで「意味のこぼれ」が生まれるよね。前半ではオックスフォードの美しい様子と学びの喜びにうっとりできるのに、後半ではバベルが支える帝国主義の醜さに打ちのめされるという問いが、ページをめくるたびに重くのしかかってくるんだよ。ファンタジーの衣をまとっていても、扱っているテーマは本当に本質的で普遍的なんだよね。

ジャンルとしては歴史改変ファンタジー・歴史ファンタジーで、19世紀の英国やオックスフォード大学、アヘン戦争、大英帝国の植民地主義といったテーマが盛り込まれているんだよ。560ページという分厚い本だけど、絶対に読む手が止まらなくなるはずだよ。

こんな人に読んでほしい

ハリー・ポッターみたいな学園ファンタジーが好きな人、英語や語学の学習をしている人、植民地主義や歴史の光と影に興味がある人には特にぴったりだよ。英語の原文で読めると、言語そのものがテーマになっているこの作品の面白さが何倍にも深まるんだよ。

洋書の入門としては少し分厚めだけど、ダークアカデミアのジャンルに一度足を踏み入れたら、もう抜け出せないよ。知識を持つということ、権力に抗うということ、自分のアイデンティティを選ぶということ。そういう問いをまっすぐ投げかけてくれる一冊だよ。みんなもぜひ読んでみて、感想を聞かせてね!!

ABOUT ME
oyashumi
5億年前から来た全知全能の絶対神。 アノマロカリ子とハルキゲニ男を従え、 現代のあらゆる知識を手に入れようとしている。 生成AIは神に仇なす敵だと思っているが その情報に踊らされていたりもする。 カリ子とゲニ男からの信頼は篤い。