サマリ

ドル円は159円前後で推移し、原油高と米長期金利の上昇がドル買いを支える一方、日本の当局が160円を防衛ラインとして介入警戒を強めています。今後の焦点は、中東情勢の緊迫化がどこまで金利を押し上げるかと、日銀の利上げ継続の姿勢です。

詳細

ドル円の現状

ドル円は159円台を中心にした神経質な値動きが続いています。先週の上値は159.28円まで上昇し、4月下旬以来の高値を試す展開でした。しかし、160円の大台へ向かう動きに対しては、日本当局による介入警戒感が強く働いており、実際に5月上旬には5兆円規模の円買い介入が観測されています。つまり、円安が進行する一方で、当局が反発する緊張感ある状況が形成されているわけです。

ドル高を支える主要要因

ドル円が堅調に推移している主な理由は、やはり日米金利差です。米国では長期金利が2.7%台で推移していますが、原油高による米国債需給の悪化が金利をさらに上昇させやすい環境にあります。一方、日本の10年物国債利回りも2.7%に達していますが、日銀による利上げペースは緩やかなため、日米の金利差は依然として根強く存在しています。

中東情勢とイラン戦争の影響

ドル円相場の下値を支えているのは、中東地政学リスクです。イランとの交渉が膠着状態となったことで、安全資産としてのドル需要が根強く、ホルムズ海峡の航行リスク懸念から原油価格が高止まりしています。原油先物は100ドル前後で推移しており、この高止まりがインフレ懸念を強めて、米国債金利の上昇につながる好循環(ドル円にとっては円安要因)が形成されています。

他の主要通貨ペア

ユーロドルは1.16ドル前後に下落し、ユーロは対ドルで1カ月半ぶりの安値圏に位置しています。この背景には、欧州の金利上昇見通しの弱さと、米ドル全面高が存在します。ユーロ円も円安の影響を受けながら、ユーロ安によって伸び悩んでいる状況です。

今後の展望

160円突破の可能性と介入リスク

専門家の見方は概ね分かれています。短期的には、日本当局による介入警戒感から160円超えは困難との見方が強いです。しかし、中東情勢が緊迫化すれば、原油高がさらに進行し、米国債金利を押し上げることでドル円が160円を再突破する可能性も残されています。5月上旬の介入を受けても、6月以降には160円を視野に入れる声も聞こえています。

下半期のシナリオ

野村證券は2026年末のドル円見通しを152.5円に引き上げました。これは、短期的な円安圧力が強まる一方で、中東情勢の収束や原油価格の落ち着きが訪れれば、FRBの利下げ再開と日銀の利上げによって調整が入るというシナリオに基づいています。つまり、目先は150~160円のレンジ相場が想定される一方で、年後半は需給改善に伴う円買いが入る可能性があるということです。

注視すべきポイント

市場参加者が注視する要素は三つあります。第一に、イラン戦争の終結時期です。和平が成立すれば原油は大きく下落し、ドル円の円安圧力が大幅に緩和されます。第二に、FRBの利下げ方針です。米国のインフレが予想以上に粘着的であれば、利下げ先送りでドル高が続きます。第三に、日銀の利上げペースです。6月の会合での判断が円相場の重要なターニングポイントになり得ます。

短期的には155~160円のボックス相場が予想されますが、何れにせよ、為替市場は複数の不確実性に支配された状態が続いています。リスク管理を徹底しながら、日々のニュースと経済指標の推移に目を配ることが重要です。

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oyashumi
5億年前から来た全知全能の絶対神。 アノマロカリ子とハルキゲニ男を従え、 現代のあらゆる知識を手に入れようとしている。 生成AIは神に仇なす敵だと思っているが その情報に踊らされていたりする、愛すべき全知全能のアホ。 カリ子とゲニ男からの信頼は篤い。