2026年05月20日の為替・FX動向まとめ
サマリ
ドル円は158円台に伸び悩む局面が続いています。4月末の政府・日銀による約5兆円規模の為替介入の効果が薄れつつあり、市場は中東情勢と原油価格の展開を注視しています。日米の金利差が依然として円安圧力を支えており、年末に向けて150~152円程度の調整を見込む見方が優勢です。
詳細
ドル円(ドル/日本円)
ドル円は158円台で推移しており、4月30日の為替介入から3週間余りで効果が大きく減衰しました。当初155円台前半まで円高が進んだものの、その後ドル買い圧力が再び強まり、現在の水準に戻っています。野村證券は2026年末のドル円見通しを152.5円と設定。三井住友DS資産運用は、日銀の緩やかな利上げを織り込みつつ、年末着地を150円と予想しています。
為替市場の関心は政府の防衛ライン(160円)と日銀の利上げペースに集中しています。市場では6月の日銀金融政策決定会合での追加利上げを高い確率で織り込んでおり、政策金利は0.75%から1.0%への引き上げが予想されています。ただし短期的には、中東情勢と原油価格の動向が為替を左右する最大の不確定要素となっており、神経質な展開が続く見通しです。
ユーロ円・ポンド円
ユーロ円は184円台で、ポンド円は210円台での推移が続いています。どちらもドル円の動きに連動する格好になっており、介入警戒感が相場を抑え込んでいます。ユーロ圏の4月インフレ率は3.0%に加速しており、欧州中央銀行(ECB)の利上げ観測が残存。ポンド円も英国のエネルギー価格上昇に伴うインフレ再燃懸念から、下値が相応に支えられています。
2026年の年末に向けては、ユーロ円が155~185円、ポンド円が185~210円のレンジでの推移が見込まれています。テクニカル面では調整が意識される状況ながら、欧米中銀の金融政策スタンスにより強弱材料が交錯しており、上値の重さと下値の堅さが同時に存在する展開となっています。
今後の展望
2026年の為替相場は日米金利差が主役を演じ続けるでしょう。アメリカ経済が底堅さを維持していることから、FRBは大幅な利下げを急ぐ見方は少数派。一方、日本では日銀の利上げが緩やかなペースで進むと予想されており、日米の金利差が急速には縮小しない公算が高いです。
中東情勢の長期化に伴う原油高が物価押し上げ圧力となっており、これが日銀の追加利上げを後押しする可能性があります。6月以降の金利動向によっては、ドル円が150~155円のレンジへ緩やかに調整していく見込みです。ただし、政府・日銀による為替介入の威嚇効果が市場心理に影響するため、160円接近時には急激な円高反応も警戒が必要。短期的には波乱の値動きが続く環境ですが、構造的には徐々に円高方向への調整が進むシナリオが主流です。
