プロジェクトマネジメント講座【初級編】第1回:プロジェクトマネジメントとは何か
サマリ
プロジェクトマネジメントは、期限と予算の制約のもとで、チームを統率して目標を達成するスキルです。企業の約70%がプロジェクト型の仕事を実施しており、これからのビジネスパーソンに必須の能力となっています。
詳細
プロジェクトマネジメントの基本定義
プロジェクトマネジメントとは、簡潔に言えば「時間と費用に限りがある中で、目標を達成するために組織・人材・資源を管理する活動」です。
企業活動には大きく分けて2つあります。ひとつは日々繰り返される定常業務。もうひとつが「プロジェクト」です。プロジェクトは開始日と終了日が決まっており、一度きりの特別な目標を達成するための活動を指します。新商品開発、システム導入、イベント企画などが典型例です。
このプロジェクトを確実に成功させるために、計画・実行・監視・制御するのがプロジェクトマネジメントなのです。
なぜプロジェクトマネジメントが今必要なのか
昨今のビジネス環境は急速に変化しています。新型コロナウイルスの感染拡大によるリモートワークの普及率は、2019年の約5%から2023年には約30%に達しました。このような変化への対応には、プロジェクト型の仕事が不可欠になりました。
また、働き方改革による労働時間の短縮も進んでいます。限られた時間と人員で成果を出すためには、無駄なく効率的に業務を進める必要があります。プロジェクトマネジメントのスキルがあれば、こうした制約条件の中でも目標達成が可能になるのです。
実際、米国の調査機関による報告では、プロジェクトマネジメント能力が高い企業は低い企業と比べてプロジェクト成功率が28ポイント高いという結果が出ています。
プロジェクトマネジメントの主要な10の領域
プロジェクトマネジメントには、押さえておくべき10の重要な領域があります。
まず「統合管理」は、全体の方向性を決め、各種の意思決定を行う領域です。次に「スコープ管理」は、何をするのか、何をしないのかを明確にします。「スケジュール管理」は期限までに完了させるための時間計画です。
「コスト管理」は予算の枠内で進める工夫、「品質管理」は成果物の質を確保する活動です。「資源管理」はメンバーの人数や役割の最適配置を、「コミュニケーション管理」は情報共有と報告を効率的に行うことを目指します。
さらに「リスク管理」で起こりうる問題への対策をし、「調達管理」で必要な外部資源を確保します。最後に「ステークホルダー管理」では、プロジェクトに関わる全員の満足度を高めるよう努めます。
プロジェクトマネジメントとマネージャーの違い
よく誤解されることですが、プロジェクトマネジメントはマネージャー(管理職)だけの仕事ではありません。むしろ、プロジェクトの規模が小さいほど、実務担当者自身がマネジメント意識を持つことが重要です。
実務レベルでも「今月の売上目標達成に向けた営業活動」「顧客対応システムのバージョンアップ」など、期限と目標が明確な仕事はプロジェクトです。こうした場面で計画性や進捗管理を意識できる人材が、組織では高く評価されるのです。
プロジェクトマネジメント学習の第一歩
プロジェクトマネジメントを学ぶ際の要点は、机上の知識だけでなく、実務経験と組み合わせることです。実際のプロジェクトに携わりながら、学んだ知識を当てはめてみる。これが最も効果的な習得方法となります。
本講座では、初級編から上級編まで段階的に学べるよう設計しています。次回からは、より具体的なツールや手法をご紹介していきます。日々の業務をプロジェクトとして捉え、マネジメント意識を高めていきましょう。
