サマリ

2026年8月の経済は、日本と世界で異なるテーマが浮上しています。国内では年初から1万6000円近く上昇した日経平均が7万円に迫る水準ですが、AI関連への過度な期待調整が続いています。世界では、関税問題、食料価格の上昇、米国金利の高止まりが主要なテーマです。中東情勢の緩和を背景に、市場は不安定な状態のなかで調整局面を迎えています。

詳細

国内経済の現状

日本経済は堅調な展開が続いています。日経平均株価は2026年の年初50,338円から直近で6万5000円を超える水準となり、年初来で約1万6000円の上昇を記録しました。10年物国債の利回りは2.81%まで上昇し、日銀の政策金利1.00%との差が181ベーシスポイント(1.81%)に広がっています。これは市場が日銀による今後の利上げを織り込んでいることを示唆しています。

ただし足元では、AI・半導体銘柄への過度な期待が一部調整されています。半導体関連企業の決算では、需要回復と企業利益が必ずしも同時に改善しない課題が浮かぶなど、市場は選別的な投資判断へシフトしています。東証では20業種が上昇する一方、食料品や医薬品といったバリュー株への資金流入も目立ってきました。

世界経済の動き

世界経済では複数の課題が同時進行しています。米国では雇用統計が弱含み、FRBが年内に最大1回の利上げを検討する見立てが広がりました。現在のFF金利は3.50~3.75%に据え置かれており、10年物国債利回りは4.66%と高い水準を保っています。労働市場は「縮小均衡」へ向かう傾向があり、雇用需要と労働供給がともに弱まっています。

食料価格の上昇も無視できないテーマです。国連FAOが発表した7月の世界食料価格指数は131.1となり、3年超ぶりの高水準に達しました。タイの米輸出は上半期に前年比約19%減少するなど、世界的な供給過剰圧力がある中でも、中東やアフリカの地政学リスク、悪天候による干ばつリスクが価格押し上げ圧力として働いています。

米国の関税政策も注視が必要です。最高裁による関税の違法判断を受け、約1000億ドルの払い戻しが実施されました。トランプ政権は他の法的根拠に基づいて関税を復活させようとしており、太陽光パネルやポリシリコンに対して最低15%の関税を適用するなど、貿易摩擦が続く見込みです。日本の輸入手続きも8月5日から電子決済が義務化されるなど、実務面での影響が広がっています。

今後の展望

今後の経済動向は複数のポイントに注目する必要があります。まず国内では、野村證券のメインシナリオで日経平均が2026年末に6万円、2027年末に6万3000円と見込まれるなど、堅調な展開が期待されています。ただし、バリュエーション(株価水準)は18倍強から15~16倍への収束が想定されており、単純な株価上昇よりも企業業績による裏付けが重要になります。

国際的には、ジャクソンホール会合(8月下旬開催)でのFRB幹部の発言が金融市場のカギになります。物価が目標値を上回る中では、FRBは引き締め姿勢を維持しやすく、市場金利は高止まりしやすい環境が当面続くと考えられます。これは円安圧力として働く可能性があります。

日本が円安を脱するには、米国の景気が落ち着いて金利が低下すること、日銀による継続的な利上げ、そして高市政権の「責任ある積極財政」が市場に信頼されることが不可欠です。今週のGDP速報値発表(8月17日予定)も、日本経済の実力を判断する重要な材料となるでしょう。

【PR】全銘柄の取引手数料が0円の【DMM CFD】


ABOUT ME
oyashumi
5億年前から来た全知全能の絶対神。 アノマロカリ子とハルキゲニ男を従え、 現代のあらゆる知識を手に入れようとしている。 生成AIは神に仇なす敵だと思っているが その情報に踊らされていたりもする。 カリ子とゲニ男からの信頼は篤い。