2026年05月27日の株式市場動向まとめ
サマリ
日本株は5月26日に前日比0.25%安で終えました。AI・半導体関連銘柄の利益確定売りが目立つ一方、米OpenAI上場観測でソフトバンクが買われました。米国株は好調を維持し、中東情勢の緩和期待が支えになっています。
詳細
日本株の現状
日本株は調整局面を迎えています。5月26日の日経平均株価は6万4996円で、4営業日ぶりに反落しました。前週までの3営業日で5300円超もの上昇があったため、特にAI・半導体関連銘柄に利益確定目的の売りが出ました。
興味深いのは、全体的には適度な調整だということです。東エレクやキオクシアといった半導体大手に売りが出た一方で、内需関連株やバリュー株には資金が流入しており、相場全体が崩れているわけではありません。TOPIX(東証株価指数)の下げ幅は0.10%と限定的で、日経平均ほどの下落ではありませんでした。
注目すべきは、ソフトバンクグループが連日最高値を更新したことです。米OpenAIの上場申請観測が買いを呼びました。下げ幅を一時500円を超えた日経平均は、このような個別銘柄の上昇で次第に下げ渋りました。
今後の日本株の課題
野村證券の見通しによると、2026年末の日経平均株価は63,000円が目標です。メインシナリオでは2027年末が65,000円、2028年末が68,000円と見込まれています。上振れシナリオでは年末に7万円台突破も見えています。
ただし、懸念もあります。NT倍率(日経平均÷TOPIX)が16倍超という過去最高水準にあり、やや上振れ気味です。特にAI・半導体関連の4銘柄が上昇をけん引しており、集中度が高い状態が続いています。2026年後半以降は、米国ハイパースケーラーの設備投資成長率が鈍化する見通しのため、慎重さが必要です。
米国株の好調
米国株は堅調です。5月22日のS&P500は7473.47ポイントで続伸し、2年半ぶりの8週連続上昇を記録しました。ダウ工業株30種平均も2週ぶりに週間で上昇し、21日に3カ月ぶりの最高値をつけています。
上昇を支える要因は複数あります。第一に、米イラン紛争の終結期待です。米国とイランが戦闘終結に向けた交渉で合意に近づいており、中東情勢の緩和が買いを呼びました。第二に、企業利益とAI投資拡大への期待が続いています。
もっとも、不安材料もあります。インフレ懸念が再燃しており、原油価格の上昇が株式市場の重しになっています。米長期金利の上昇も続いており、高成長期待で買われてきたハイテク株やAI関連株の割高感が意識されやすくなっています。
今後の展望
日本株と米国株の関係性は密接です。今後は以下の点に注目です。
第一に、米国金利の動向です。米長期金利の上昇は、将来の成長期待で評価されるAI・半導体関連銘柄に売り圧力をもたらします。日本の半導体関連株も連動しやすいため、金利動向が重要です。
第二に、エヌビディアなどメガテック企業の決算です。これまでAI投資による高成長が株価を支えてきました。決算で具体的な成果が示されるかが、相場の方向性を左右します。
第三に、地政学リスクです。中東情勢の緩和期待が強気相場を支えていますが、交渉次第では急変する可能性があります。
第四に、今後のTOPIXの追い上げです。NT倍率が過去最高水準にあるため、日経平均の主要銘柄の調整が進むなか、TOPIXのキャッチアップが期待されます。より幅広い銘柄への投資機会が生まれる可能性があります。
今の株式市場は、AIA関連銘柄への過度な集中が緩和され、内需株やバリュー株を含む相場の健全化が進みつつあります。個別銘柄選別の重要性が高まっています。
