サマリ

5月26日現在、金価格は1オンスあたり約4,500ドル、原油価格は1バレルあたり約91ドル前後で推移しています。中東情勢の緊張緩和による合意期待が強まり、両者ともに調整局面にあります。ただし、米金利上昇圧力とホルムズ海峡の不確実性が価格の上値を制限している状況です。

詳細

金価格の現況

国際市場における金価格は、直近では1オンスあたり4,500ドル前後で推移しています。国内では1グラムあたり約24,500円付近となっており、2026年1月に記録した30,000円超の歴史的高値からは調整が入った状態です。

5月の金相場は上下動が激しく、米・イラン間の和平交渉進展報道で上昇し、交渉が難航すると下落するという相場展開になっています。特に注目されるのは、中東での地政学リスクが金価格に与える影響です。ホルムズ海峡周辺の紛争が緩和されるとインフレ懸念が和らぎ、それが金需要を減退させるという反応が見られます。

同時に、米国の金利見通しも重要です。原油価格の高騰からインフレ懸念が高まると、米中央銀行(FRB)が年内に利上げを行う可能性が市場で意識されます。金は利息を生まないため、金利が上昇すると相対的に魅力が薄れ、価格が抑制される傾向があります。

原油価格の現況

原油価格はここ数日で大きく下落しています。WTI原油(米国指標)は5月25日時点で1バレルあたり約91ドル、ブレント原油(国際指標)は約98~104ドル前後で推移しており、先週からの下げが顕著です。

この下落の背景は、米・イラン間の和平交渉が進む可能性が高まったことです。合意が実現すればホルムズ海峡の再開につながり、現在実質的に封鎖されている中東産油の供給が回復すると見込まれています。昨年の同時期と比べると依然として50%程度高い水準を維持していますが、3月のピーク時(170ドル近辺)からは大きく調整しました。

注意点として、交渉が難航する可能性も常に存在します。イラン最高指導者が濃縮ウランを国内に留めるよう命じたとの報道など、合意までの道のりは険しく、交渉が決裂すれば原油価格が急騰する可能性も残されています。

今後の展望

コモディティ市場全体として、今後数カ月間のキーワードは「地政学リスク」と「インフレ・金利動向」です。

金については、年内を通じて24,000~26,000円程度の値幅で推移すると予想されます。金は安全資産として長期的には上昇基調が続くと見られており、中央銀行による買い越しやインフレ懸念が下支え要因になります。一方、米金利が急速に上昇すれば短期的には値を下げる可能性があります。

原油については、和平合意の成否が最大の焦点です。合意すれば90ドル前後での落ち着き、合意が難航すれば100~110ドルまで上昇する可能性があります。夏場のドライブシーズンに向けた需要増加も価格上昇要因になり得ます。産油国の増産動向やOPEC+の政策決定も注視が必要です。

個人投資家にとっては、短期的な変動に惑わされず、長期的なポートフォリオ構築の観点から金や原油への向き合い方を考えることが重要です。特に家計への影響が大きい原油価格については、国際情勢の展開を継続的にチェックしておくことをお勧めします。

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