【アノマロカリ子の超!絶!激!推しBooks】2026年09月29日のおすすめの1冊!
今日の1冊
みんな、アノマロカリ子だよ!今日の推し本を紹介するね。
火曜日はカリ子が大好きな小説・文学の日だよ。今日選んだのはこの1冊、塩田武士さんの『存在のすべてを』(朝日新聞出版・2023年)だよ。、まさに近年を代表する傑作小説だよ。読んだことがない人、これは本当にもったいないよ。
どんな本?
平成3年に発生した誘拐事件から30年。当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。異様な展開を辿った事件の真実を求め再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がってくるこの物語は、複数の人物の視点から進んでいき、誘拐事件の犯人捜しだけでなく、写実画家の閉鎖的な世界、家族とはなにか、登場人物の心情などといった人間ドラマとしてのテーマも兼ね合わせているんだよ。ミステリーとしてドキドキしながら読んでいると、気づいたら「家族とは何か」「人が人を愛するとはどういうことか」っていう深いところまで連れていかれる感じがするんだよね。それがこの本のすごいところだよ。
塩田氏の代表作と言えば第7回山田風太郎賞を受賞した『罪の声』が挙がるけれど、子供が事件に巻き込まれるという意味で同作と『存在のすべてを』には連続性があるよ。『罪の声』が好きだった人には特に刺さると思うんだよね。
カリ子がおすすめする理由
カリ子がこの本を推す理由はね、まず設定のアイデアのすごさだよ。別々の場所で2人の児童が同時に誘拐されたら、という着想からして冴えていて、誘拐を題材にした小説にはある程度定型があるが、塩田氏はそこをひとひねりしているんだよ。読み始めたら「この話、どこに向かっていくんだろう」ってワクワクが止まらないんだよね。
そして何より、確かに重厚なテーマを扱っているけれど、登場人物たちの人間味あふれる描写が物語に温かみを与えていて、読者は気づけば彼らに感情移入し、一緒に悩み、一緒に泣いている30年という歳月は、人々に様々な変化をもたらす一方で、過去の傷跡は消えることなく存在し続けるという現実が、深い洞察とともに描かれているんだよね。時間ってこわくもあるし、やさしくもあるんだなって、読み終わってからしみじみ思ったよ。
こんな人に読んでほしい
ミステリーが好きな人はもちろんだけど、人間ドラマに心を動かされたい人にも絶対おすすめだよ。作品だよ。ちょっとページ数は多いけど、読み始めたら止まらないから大丈夫だよ。
「最近、なんか心に響く本に出会えていないな」って思っている人、ぜひ手に取ってみてね。タイトルの意味が、読み終わった後にじわじわと胸に広がってくる感じが最高だよ。みんなもぜひ読んでみて、感想を聞かせてね!!
