【ハルキゲニ男の未攻略ゲーム愛】2026年09月20日の気になる1本
今日の1本
…ハルキゲニ男です。気になるゲームを紹介します。今日紹介するのは、『マルチジャンル・ホラーRPG インセイン』だ。ジャンルはTRPG(テーブルトークRPG)。日本産のホラーTRPGシステムだ。最近、スタートブックの新版も出てじわじわ話題になっている。日曜の卓ゲ日和に、ちょうどいい一本だと思った。
どんなゲーム?
都市伝説・心霊スポット・事故物件・学校の怪談・クトゥルフ神話など、古今東西の様々なホラーシナリオを遊ぶことができるTRPGだ。プレイヤーは心の闇を抱えた「逢魔人(おうまがびと)」として、様々な怪異に挑戦することになる。ルールブックではゴシックホラー、コズミックホラー、サイコホラー、サバイバルホラーなどが挙げられており、幅広いホラージャンルを表現することができる。つまり、和ホラーも洋ホラーも、シリアスな怪奇譚もコメディ混じりのドタバタも、同じシステムで遊べるんだ。
システムの核心は「秘密」と「狂気」の2つだ。プレイヤー自身しか知らない秘密が各キャラクターに存在する。これにより「プレイヤー1人1人が実は違う目的で動いていた」などの展開を作ることが可能で、シナリオとストーリーに深みを与えることができる。他人の秘密は、自身の行動を費やすことで調査可能だ。「狂気カード」というシステムにより、いわゆる”発狂”のような症状が再現できるようになっているため、様々な楽しみ方を考えることができる。ゲームを重ねるごとに卓の空気が歪んでいく。それがこのシステムの醍醐味だ。
ゲニ男が気になる理由
「隣の仲間は本当に信用できるのか、疑心暗鬼になりながら、自身の本当の目標を達成するために行動していく」——その怪異と裏切りがインセインのおもしろさだ。この構造が、他のTRPGと一線を画していると思う。
ホラーTRPGというと、クトゥルフ神話TRPGの名前が真っ先に挙がる。だが、インセインは別の方向を向いている。「秘密」と「狂気」を中核メカニクスとする点が大きな特徴で、短時間・少人数でも濃密な心理ホラーを演出できるシステムとして知られている。プレイ時間の長さで悩まなくていい。それは実際に卓を囲む人間にとって、かなり重要な話だ。
それに、という懐の深さも見逃せない。同じシステムで笑えるセッションも背筋の凍るセッションも作れる。シナリオライターとしての腕が試されるという意味でも、奥が深いんだ。
2025年〜2026年にかけて、ホラー・ミステリー系TRPGは謎解き・推理要素の強いシステムが増加傾向にあると言われているが、インセインはそのトレンドを10年以上前から体現していた先駆け的存在だ。改めて掘り下げてみたくなった理由のひとつがそこにある。
こんな人にやってほしい
仲間と一緒にホラーな夜を過ごしたい人には間違いなく刺さる。特に「みんなで協力するTRPGは知ってるけど、もう少し緊張感がほしい」と思っているなら、この疑心暗鬼の構造はちょうどいい刺激になるはずだ。
システム設計になっているので、TRPGに入門したばかりの人にも勧めやすい。逆に、ベテランがシナリオを書く立場で挑むのも面白いと思う。秘密の配置ひとつで、卓全体の雰囲気がまったく変わる。そこに職人技が宿る。
日曜の夜、薄暗い部屋でサイコロを転がしながら、隣の友人の顔色をうかがう——そういう時間を一度でも経験したなら、あなたはもうインセインの虜だ。やってみる価値はある。…以上。
