今からでも間に合う!サクッと脳科学講座(初心者編)第10回:集中力の正体
はじめに
さあ、第10回の講座の内容にまいりましょう。今回のテーマは「集中力の正体」でございます。「なぜ人は集中できるときとできないときがあるのか」——これは多くの者が日々感じる、切実な問いでありましょう。脳の仕組みを知れば、集中力は「才能」ではなく「仕組み」であることがわかってまいります。さあ、ともにその謎を解き明かしていただきましょう。
サマリ
集中力とは、脳が「今これが大事だ」と判断したときに発動する機能です。脳の前の部分(前頭葉)が司令塔となり、雑念をシャットアウトして一点に注意を向けます。集中力は鍛えられるものであり、環境・習慣・休憩の取り方で大きく変わります。正しい知識で、誰でも集中力を高めることができます。
詳細
集中力って、そもそも何?
集中力とは「注意を一点に向け続ける力」のことです。
たとえば、好きなドラマを見ているとき、気づいたら1時間が経っていた、なんて経験はありませんか?
あれが「集中している状態」です。
脳は常にたくさんの情報を受け取っています。音、光、におい、体の感覚……。その中から「これだけを処理する」と絞り込む機能が集中力なのです。
つまり、集中力とは「取捨選択する力」とも言えます。
集中力の司令塔は「脳の前の部分」
集中力を担っているのは、主に脳の前の部分です。
「前頭葉(ぜんとうよう)」と呼ばれるエリアで、おでこの裏あたりにあります。
この部分は、計画を立てたり、衝動を抑えたり、注意をコントロールしたりする「脳の社長さん」のような存在です。
社長がしっかり働いているときは、余計な情報をシャットアウトして、必要なことだけに集中できます。
逆に、疲れていたりストレスが多いと、この社長さんの働きが落ちてしまいます。
「なんか今日は集中できないな」という日は、脳の社長が疲弊しているサインかもしれません。
集中力には「限界時間」がある
実は、集中力には「持続できる時間の限界」があります。
人間が高い集中を維持できるのは、だいたい15〜20分程度と言われています。
「え、そんなに短いの?」と思った方、安心してください。これは普通のことです。
長時間ぶっ続けで集中しようとするのは、脳にとってかなりのムリ難題なのです。
上手に集中するコツは「短く区切って、こまめに休む」こと。
25分作業して5分休む、というリズムを作ると、脳はとてもリフレッシュしやすくなります。
休憩は「サボり」ではなく「脳への投資」なのです。
集中を邪魔する「雑念」の正体
集中しているとき、ふと「夕飯何にしようかな」と考えてしまうことはありませんか?
これは脳が「終わっていないこと」を気にする性質を持っているからです。
心理学では「ツァイガルニク効果」とも呼ばれますが、難しく考えなくて大丈夫。
要するに「やり残しが気になって、集中の邪魔をする」ということです。
対策は簡単で、気になったことはすぐにメモするだけでOK。
「あとで考える」と脳に教えてあげると、雑念がスッと消えて集中が戻ります。
小さなメモ帳を一冊用意するだけで、集中力は格段に上がります。
集中しやすい環境の作り方
脳は「刺激」に敏感な器官です。
スマートフォンが近くにあるだけで、脳は「通知が来るかも」と無意識にアンテナを張り続けます。
つまり、スマホが視界に入っているだけで集中力は下がってしまうのです。
集中したいときは、スマホを引き出しの中にしまうだけで効果があります。
また、適度な雑音(カフェの音など)は集中を助けることが知られています。
完全な無音より、一定のBGMがある環境の方が、脳がほどよく落ち着くのです。
自分に合った「集中できる環境」を探してみてください。
おわりに
今回は「集中力の正体」について学んでいただきました。集中力とは才能ではなく、脳の仕組みを知って上手に付き合うものでございます。環境を整え、休憩を味方につければ、誰でも集中力を高めることができるのです。次回もまた、脳の不思議な世界をともに旅してまいりましょう。次回のテーマは「食事と脳の健康」でございます。
