2026年05月24日の国内・世界経済ニュースまとめ
サマリ
日本経済は緩やかに拡大していますが、中東情勢悪化による原油価格の高騰がインフレ圧力を高めています。1-3月期のGDP成長率は年率2.1%とプラス成長を維持しましたが、今後はエネルギー・資源価格の上昇が成長の足かせになる見通しです。一方、世界経済も減速兆候が見られており、国連は2026年の世界成長率を2.5%と下方修正しました。
詳細
国内経済の現状と課題
日本経済は底堅さを保っています。1-3月期の実質GDP成長率は前期比年率プラス2.1%と、2四半期連続のプラス成長を達成しました。個人消費や設備投資が増加を維持し、輸出も高い伸びを見せています。4月の貿易収支も6,670億円の大幅黒字となるなど、好調さが続いています。
しかし課題があります。実質賃金は4年連続でマイナスとなり、消費者マインドが悪化しています。4月の消費者物価は前年比1.4%上昇しましたが、中東情勢悪化による原油価格の高止まりがさらなる物価上昇圧力を生み出しています。政府は電気・ガス代やガソリン補助を実施していますが、資源価格上昇を完全に抑制することは難しい状況です。
金融市場と企業経営の動き
株価は調整局面を迎えています。日経平均は直近で6万円前後で推移しており、5月21日には前日比1,879円高の61,684円まで回復しましたが、その後は金利上昇を警戒して下落しています。日本の10年国債利回りは2.4%台から2.8%台へと急速に上昇し、金融環境が引き締まっています。
円相場は相変わらず円安圧力が強く、1ドル159円前後で推移しています。政府・日銀は4月末から5月初旬にかけて複数回にわたり為替介入を実施し、円安の加速を抑制する動きを見せました。日銀は段階的な利上げを進める一方、米国の金利が高水準を維持していることが円安を促進しています。
世界経済の減速懸念
世界経済全体が減速兆候を示しています。国連経済社会局は2026年の世界成長率を2.5%、2027年を2.8%と予測し、1月時点の予測からそれぞれ0.2ポイント、0.1ポイント下方修正しました。米国経済は堅調ですが、中東情勢悪化によるエネルギー価格上昇がインフレ圧力となっています。
ユーロ圏経済も緩やかな持ち直しを見せていますが、資源価格上昇によるエネルギー集約型産業への悪影響が懸念されています。中国経済は減速に歯止めがかかったものの、民間投資や消費が引き続き不振です。中東情勢の長期化による供給制約が、今後の世界経済の大きなリスク要因となっています。
今後の展望
2026年度の日本経済成長率は0.5%と、前回3月時点の予測から下方修正されました。原油価格が高止まりする場合、中東情勢が長期化する場合は、さらなる減速が見込まれます。消費者物価は26年度が2.5~2.6%上昇すると予測されており、インフレとの闘いが続きます。
日銀は物価安定を重視し、2026年度に2回、2027年度に1回の利上げを実施する見通しです。金利上昇は企業の調達コスト増加につながるため、経済への波及が懸念されます。ただし、エネルギー供給や海上輸送の制約が早期に緩和されれば、景気は緩やかな回復軌道に復する可能性があります。設備投資はDX推進や脱炭素への取り組み機運の高まりから、すう勢的に拡大すると見られています。
投資家にとって重要なのは、日本経済のファンダメンタルズは過去30年で最高水準にあるということです。失業率は2.7%、賃金上昇率は2.7%と健全な水準を維持しており、中長期的には日本株への買い優位が継続すると考えられます。
