2026年07月03日の金・原油価格動向まとめ
サマリ
2026年7月現在、金は1オンスあたり4,000ドル台で推移し、第2四半期に11%の下落を記録しました。一方、原油は米国とイランの和平交渉進展の観測から供給不安が緩和され、1バレル68~70ドル付近で推移しています。地政学リスクと米国の金利見通しが両市場の主要な変動要因となっています。
詳細
金価格の現況と背景
金価格は歴史的な高値圏から調整局面に入っています。2026年1月29日に1グラムあたり3万円超の過去最高値を記録した金も、現在は大きく下落しています。7月1日から2日にかけての取引では、1オンスあたり4,000~4,090ドル近辺で推移しており、約8か月ぶりの低水準近くまで売り込まれています。
下落の主な要因は、米国の金利引き上げ期待の高まりです。強い米国経済データが発表されたことで、連邦準備制度が2026年中に少なくとも1回の利上げを実施するとの見方が広がっています。金利が上昇すると、利息を生まない金の魅力が相対的に低下するため、投資家が債券など利回りのある資産へシフトしています。
原油価格の現況と背景
原油相場は大幅な下落トレンドを見せています。第2四半期に約30%の下落を記録し、2020年以来最悪の四半期下落となりました。WTI原油は1バレルあたり68~70ドル付近で推移しており、7月1日は前日比1.3%安の68.58ドルで取引を終えました。
下落の背景にあるのは、米国とイランの和平交渉進展です。ホルムズ海峡の通行が再開され、ペルシャ湾内に閉じ込められていた原油が市場に供給されるようになりました。さらにイランに対する米国の制裁免除により、追加的な原油供給が見込まれ、市場の供給不安が大幅に緩和されています。ロシアの輸出も記録的な水準に増加しており、全体的な供給過剰懸念が価格を押し下げています。
今後の展望
金市場は米国の金利政策が最大の注視点です。短期的には、米国の金融政策の方向性が定まるまで相場は上下しやすい状況が続くとみられます。ただし長期的には、中央銀行による構造的な買い需要と、地政学リスクの存在が下支え要因になるでしょう。ウクライナ情勢や台湾海峡の対立など、不確実性の高い国際情勢も金への需要を支えます。
原油市場では、米国とイランの交渉成否が重要です。交渉がまとまれば供給の段階的な正常化が進み、現在の低水準がさらに続く可能性があります。一方、交渉が決裂すれば再び地政学リスクが浮上し、供給懸念から反発する可能性も考えられます。
両市場とも短期的な値動きが荒くなりやすい環境です。市場参加者は米国の金融政策発表、中東情勢の進展、中央銀行の政策決定などから目が離せません。投資や資産運用を検討する際は、こうした変動要因を注視しながら、個人の投資方針に沿った判断が求められます。
