【ハルキゲニ男の未攻略ゲーム愛】2026年10月07日の気になる1本
今日の1本
…ハルキゲニ男です。気になるゲームを紹介します。今日紹介するのは、『アーク・ノヴァ(Ark Nova)』だ。ジャンルは重量級ボードゲーム。デザイナーはマティアス・ウィッジ、メーカーはドイツのFeuerland Spiele、発売年は2021年だ。プレイヤーは近代的な動物園の園長として、動物を集め、施設を整え、自然保護活動を推し進める。
アクション選択式で、全員同じ5枚のカードから1枚を選んでアクションを実行する。アクションは、①園カード取得、②土地タイル配置、③動物カードのプレイ、④スポンサーカードのプレイ、⑤保護活動の実行、の5種類だ。アクションには強さがあり、使わない期間が長いほど、強さが増していく。動物カードを出すためには、そのカードに書かれたお金やシンボルマークに加え、記載の大きさの囲いタイルが個人ボード上に未使用で配置されている必要がある。土地を整備して動物を迎え入れる、というプロセスが実にリアルだ。
そして勝利条件がユニークなんだ。訴求点と保全点上のマーカーは、それぞれ反対サイドからスタートし、お互いに向かって進んでいく。いずれかのプレイヤーの訴求点マーカーと保全点マーカーが合流したら、他のプレイヤーが1手番ずつアクションを実施してゲーム終了。2つの得点マーカーがすれ違った後の差が大きい人の勝ちだ。オールユニークな200枚以上のカードによる戦略的なコンボとタイル配置パズルの両方を楽しめる、ゲーマーズゲームだ。2021年のエッセンシュピール開催期間中の人気投票「スカウトアクション」で1位を獲得した話題作でもある。デビュー作でこの評価を叩き出したデザイナーは相当なものだと思っている。
このゲームの何が面白いかというと、ルールの絡み合いだ。タイル配置のパズル的要素、リソースマネージメント、個人ボード上の特殊能力の開放、ワーカープレイスメント的なアクション選択など、さまざまな要素が盛り込まれている。それらが綺麗に動物園経営というテーマで一本につながっている。バラバラに見えるメカニクスが実は有機的につながっているゲームは、やはり強い。
BGG重量は3.74で、テラフォーミングマーズの3.25と比較するとさらに重たく、細かいルールがやや多い。それでも遊んでみると不思議とスムーズに動くらしい。そこが特に気になっているんだ。重いのに遊びやすいゲームは、設計が正直に出る。確かめる価値がある。
また、2025年6月にはデジタル版もSteamでリリースされており、科学的に管理された近代的な動物園を計画・建設し、自然保全計画を支援する戦略ボードゲームとして高い評価を受けている。物理でもデジタルでも遊べるというのは、間口が広くていい。
こんな人にやってほしい
「テラフォーミングマーズはやった。次のステップに行きたい」と思っているなら、ちょうどいい一本だと思う。重量級ゲームへの入り口として、テーマがわかりやすいのもいい。動物が好きな人なら、カードを眺めるだけでも楽しいはずだ。それに1人でも遊べるから、じっくり一人で研究する時間も作れる。
ルールの多さに怖気づく必要はない。ちゃんと積み上げられた設計がある。腰を据えて向き合えば、必ず応えてくれるゲームだ。やってみる価値はある。…以上。
