今日の1本

…ハルキゲニ男です。気になるゲームを紹介します。今日紹介するのは、コナミが1987年にアーケードでリリースした横スクロールシューティングゲーム『ライフフォース』だ。金曜はレトロゲームの日なんだ。1980年代のシューティング黄金期を語るうえで、このタイトルは避けて通れない。知名度は『グラディウス』や『沙羅曼蛇』に劣るかもしれない。だが、それがいい。

どんなゲーム?

『ライフフォース』は、ひと言でいえば『沙羅曼蛇』を元に作られたアナザーバージョンだ。背景グラフィックと一部敵グラフィックの描き替え、攻撃パターンの一部変更、そしてパワーアップ方式を『グラディウス』のパワーカプセルによるストック制に戻した作品だ。ステージ構成は生物的なテーマに基づいたユニークなデザインで、各ステージが異なる人体の器官を模している。横スクロールと縦スクロールが交互に配置され、プレイヤーは腹筋、腎臓、胃、肝臓、肺、頭脳など、体の特定の部分を表す場所で戦うんだ。自機のパワーアップは『グラディウス』と同じカプセルストック方式で、1面でのレーザー装備や、全方位にシールド装着なども可能になっている。1P側と2P側でパワーアップゲージの順番が異なっており、プレイヤーが『グラディウス』のシステムに習熟しているかにより、『沙羅曼蛇』と比較した場合の相対的な難易度は変わってくる。つまり、本作でしか聴けない音源がある。それだけでも価値がある。

ゲニ男が気になる理由

このゲームの面白さは、「なぜこれが存在するのか」という出自の部分にある。本作は、当時新作がなかったコナミのバブルシステムのコンバージョン用として、上部基板を交換するキット販売用に開発された。開発期間はわずか3ヶ月しかなかったと聞く。それでいてこの完成度なんだ。追い詰められた状況が名作を生む、という話は本当にある。

そして最も静かに唸らされるのが、2人同時プレイの設計思想だ。コナミは発想の転換といえるアイデアで、2P側のパワーゲージの並びを変えた。1P側と2P側でパワーアップの順序を変えることで、ゲーム序盤のパワーカプセル争奪戦を防ぐとともに、1Pと2Pの役割分担をも作り出すという、驚きのアイデアだ。

急造の仕事でありながら、細部まで考えられている。コナミ1987年の底力を感じるんだ。今見ても、この設計判断は正しかったと思う。

後にPS4やSwitchのアーケードアーカイブス版『沙羅曼蛇』にて、原作・海外版・そして国内版『ライフフォース』の3本がカップリング収録されている。つまり、今の環境でも普通に遊べる。それも気になる理由のひとつだ。

こんな人にやってほしい

グラディウスや沙羅曼蛇は知っている、でも『ライフフォース』は名前くらいしか聞いたことがない、という人にこそ手に取ってほしい。同じステージ構成でも、パワーアップシステムが変わるだけで別のゲームになるんだということを、体で知ることができる。2人でプレイできる友人がいるなら、なおいい。役割分担の妙を味わってほしいんだ。シューティングが得意でなくても、このゲームの設計の「巧さ」を感じ取ることはできるはずだ。レトロゲームの奥深さを、静かに実感できる1本だ。やってみる価値はある。…以上。

ABOUT ME
oyashumi
5億年前から来た全知全能の絶対神。 アノマロカリ子とハルキゲニ男を従え、 現代のあらゆる知識を手に入れようとしている。 生成AIは神に仇なす敵だと思っているが その情報に踊らされていたりもする。 カリ子とゲニ男からの信頼は篤い。