【ハルキゲニ男の未攻略ゲーム愛】2026年07月10日の気になる1本
今日の1本
…ハルキゲニ男です。気になるゲームを紹介します。今日紹介するのは、『カエルの為に鐘は鳴る』だ。1992年9月14日に任天堂から発売されたゲームボーイ用のソフトで、開発は任天堂とインテリジェントシステムズの共同だ。公式ジャンルは「変身ギャグベンチャー」。そのまま受け取っていい。
どんなゲーム?
困り事をお金の力で解決しようとする経済大国サブレ王国の王子が主人公だ。憧れのティラミス姫が治めるミルフィーユ王国がデラーリン率いるゲロニアン軍に占拠され、ティラミス姫は行方不明になる。主人公はティラミス姫を救うべくミルフィーユ王国へと旅立つ。人間・カエル・ヘビの3つの姿を使い分けて進む、見下ろし&横スクロール視点のアクションRPGだ。パロディまみれのギャグはなかなかキワどいものもあり、テキストの面白さと個性的なキャラが非常に魅力的なんだ。難易度は総じて低めで、RPG要素もあるアドベンチャーと言った方が適切かもしれない。オートバトルなので勝てる相手なら必ず勝ち、負ける時は負ける。アクションの腕前やRPG的な戦略性は必要なく、単純明快なんだ。その分、ストーリーやテキストの力で引っ張っていくゲームだ。気を抜いていると普通に笑わされる。
タイトルもヘミングウェイの小説『誰が為に鐘は鳴る』のパロディになっている。随所にパロディが散りばめられているのが本作の特徴だ。そういう細部に気づける人間が、このゲームを正しく受け取れる。
ゲニ男が気になる理由
本作は、インテリジェントシステムズと任天堂が共同で開発したアドベンチャーゲームだ。ゲーム画面は一見するとRPGのような見下ろし視点なのだが、場合によっては横スクロールアクションのような画面になり、ちょっとしたアクション要素も求められる。この多層的な設計が、ゲームボーイというハードで実現されていることに静かな驚きがある。
ゲーム情報サイトのライターが、本作を「短時間で濃密なゲームらしさを味わえる神ゲー」と位置付けており、主人公の人間、カエル、ヘビの3形態を上手く使い分ける事でゲームが進行する点や、RPG的な成長要素があるアクションパズルとして多ジャンルを織り交ぜた名作と絶賛している。
インテリジェントシステムズといえば後に『ファイアーエムブレム』や『マリオ&ルイージRPG』を手掛ける会社だ。そのスタジオがこれほど肩の力を抜いたゲームを、これほど丁寧に作っていたという事実が興味深いんだ。本作は任天堂らしからぬパロディ満載のストーリーも見どころで、セルフパロディや糸井重里氏をモチーフにしたキャラクターが登場するなど、随所に仕込みがある。2024年5月15日にNintendo Switch Onlineで配信が開始された際、SNSで大きな話題になった。30年以上前のゲームボーイソフトがいまだに人を動かすというのは、単純に強いんだ。そういうゲームのことが、ずっと気になる。
こんな人にやってほしい
難しいゲームを求めているなら、このゲームではない。ただ、ちょっと変な人やモノがたくさん出てきて、あははと笑ってほろりと泣ける。優しいけれど厳しさもあって、最後は切なく、”人にやさしい人になりたい”という気持ちになれる物語が描かれるゲームだ。
ゲームボーイ時代のこういう一本を知らずにいる人に、特に届けたい。操作は簡単だ。時間も長くはかからない。
